腸壁を削って美味い物を食す

元潰瘍性大腸炎(軽症)患者であった筆者(現在は完治済)が、症状が再燃するリスクを覚悟してでも食べたいと思うほど美味しかった逸品(主に麺類)を紹介していくブログです。不定期更新ですが、地道に書き進めていきます。よろしくおねがいします。

713. 上湯麺 THE LIVE @八咫烏(九段下):アンコール含め3部構成の圧巻のライブパフォーマンス!

第711回で紹介した

八咫烏オブザイヤー2021

今回はその続きであり、

ついに第1位のラーメンである。

 

前々回(第3位)

kenshinkk.hatenablog.com

 

前回(第2位)

kenshinkk.hatenablog.com

 

ときて、

第1位のタイトルは、

上湯麺 THE LIVE

 

そもそも上湯(シャンタン)とは、

うま味の強い上質な一番だしで作る澄んだスープ

のことである。

 

正直、食べた経験は少ないので、

どんなものが出てくるかもわからなかったが、

第1位に輝くラーメンということで、

期待に胸を膨らませながら九段下へと向かったのであった。

 

第1位だけあって、

第2位、第3位の時よりも長く伸びる列

売り切れの心配はなさそうであったが、

いつもより少し待って、中へと入ったのであった。

 

中に入ると、

流れていたBGMはミスチルイエモンの、

ライブバージョンの音源

今回のタイトルがTHE LIVEなので、

まさにそれとリンクした演出。さすがである。

 

注文しようとすると、

メニューの貼り紙には上湯麺のほに、

アンコールという文字が。

そして値段は1000円

これはどういうことなのだろうか?

 

替え玉という意味なのかと予想したが、

それにしても値段が高め。

どうしようかなーとも思ったが、

第1位に輝く麺が美味しくないわけがないので、

思い切って注文してみた。

 

そしてしばらく待ったのち、

店の奥の席へと着席すると、

ついに開演の瞬間が訪れたのであった。

 

1曲目は、いつもの食前茶から。

香ばし木苺茶

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木苺茶というものを始めて飲んだが、

確かにほのかに甘い香りがして斬新。

中国茶っぽい印象を受けた。

なお、香りがほのかに甘いだけで、

味は烏龍茶に近くさわやかで飲みやすかった

 

アサリ炊き込みご飯

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2曲目は炊き込みご飯。

アサリの風味がしっかりと乗った炊き込みご飯は、

単体で食べても絶品だった。

が、この後に出てくるラーメンスープをかけると、

きっとおいしいだろうなと予想し、

半分ほど食べたところで次の曲を待つことに。

 

すると、第1部最後となる3曲目、

かけラーメンが登場。

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登場したのは、

トッピングがチャーシューと大根のみという

シンプルなかけラーメン

 

着丼時に、スープは残しておくように、

との説明が店長さんからある。

 

だがこのスープが、とんでもない逸品

 

高級食材でとった上湯スープとのことで、

旨味の濃度が尋常ではなかった

これだけクリアでありながら、

幾重に重なり合う旨味のあるスープは、

他ではなかなか味わうことができないと思う。

 

一体何から来る旨味なのだろうか?

前回は、豚、ハマグリ、ホタテなどが使われていたそうで、

今回もきっとそれらが入っていたと思われる。

その極上スープに、

秋田のしょっつるを数滴加えたそうで、

程よい塩気がちょうど良すぎてたまらない。

なお、しょっつるとは、

ハタハタだけで作った秋田特有の魚醤であり、

石川の「いしる」や香川のいかなご醤油」と並ぶ

日本三大魚醤のひとつらしい。

 

その繊細なスープに合わせる麺は、

そうめんレベルの極細麺

 

初見はあまりに細すぎる麺にびっくりしたが、

いざすすってみると、

ずっとすすっていたくなるすすり心地と、

意外とスープが良く絡むほどよい固さで、

相性がめちゃくちゃ良かった。

 

唯一といっていいトッピングのチャーシューは、

いつもの八咫烏さんのレアチャーシューではなく、

豚バラのしっかり火が通ったタイプ

これまた噛めば噛むほど肉汁がでてくる

ジューシーなチャーシューで美味しかった。

 

麺を食べると、指示通りスープは残したまま、

次の曲を待つ。

 

待っている間も、

スープが飲みたくて飲みたくてしょうがなかったが、

懸命に耐えた。

 

ほどなくして第2部が開幕。

登場したのは・・・

フカヒレ餡かけ麺

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ビジュアルからもうすでに凄い。

まずは単体で一口食べると、

カニと肉系の強烈な旨味に、

乾物系の旨味フカヒレの食感

これだけでも既に盛りだくさん。

 

このあんかけには、

フカヒレカニ常陸牛(ひたちぎゅう)

が使われているとのこと。

カニ香箱蟹というものらしく、

調べてみると、ズワイガニのメスのことをそう呼ぶらしい。

また、意外と椎茸も良い味を出しており、

単体でも十分すぎるほどの美味しさ。

 

だがここまでは第2部の前半

ここから第1部のスープと合流していよいよ本番である。

 

餡かけ麺をスープの中に投入したのが、こちら。

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今度は餡かけラーメンに大変身。

旨味の塊である上湯スープと合流するのである。

旨味と旨味をこれだけ重ね合わせると、

どこかで喧嘩してしまうのではと思ったのだが、

全然そんなことにはならず、逆に増幅されていった。

1+1=2ではなく

2×2=4になったくらいのイメージ。

 

フカヒレもスープにくぐらせた方が、

麺にもよく絡むようになり、

持ち上げるとこんな感じ↓

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しっかりとフカヒレが絡んでいるのがおわかりだろうか?

思わず写真に撮りたくなるほど、

あまりに美味しい餡かけ麺であった。

餡かけは若干塩気強めだったが、

スープで薄まることで塩気も丁度よくなって、

旨味も加速度的に増幅されて美味しかった。

 

ということで、大満足のなかで第2部が終幕

 

ついに、アンコールに突入したのである。

 

アンコール

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なんだこれは??

そう思ったのもつかの間、

店長さんがいろいろと解説をしてくださった。

全てを記憶できなかったのが残念であるが、

鶏白湯黒酢を加えたというスープに、

毛蟹のXO醤で和えた鶏のタタキ

からし菜のペースト

スティックセニョール

そしてその上にはキャビア

 

なんだかもう1000円どころではなさそうな、

豪華食材のオンパレードである。

 

単体で食べると、

鶏白湯の強烈で濃厚な旨味と、

毛蟹&鶏タタキが非常によく合って、

これだけでも超絶美味い。

からし菜ペーストスティックセニョールは、

それぞれ爽やかさと仄かな苦みを担当しており、

良いアクセントになっていた。

また、キャビアの塩気もちょうどよく、

うまいこと食欲をそそるイメージ。

 

だが、これだけでは終わらない。

そう、これまで使ってきた、

上湯麺+餡かけ麺のスープを、

今度はアンコール鶏白湯スープに投入したのである。

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すると、単品でも美味しかった鶏白湯スープに、

さきほどまでの旨味だらけのスープが合わさり、

もはや説明できないほどの極上スープが完成。

 

実質この日3杯目のラーメンになるわけで、

お腹は苦しかったはずなのだが、

あまりの美味しさに夢中で平らげてしまった

 

最後は、第2部からアンコールまで、

すべてのスープを完飲して、

めでたく終演となったのであった。

 

 

ということで、

2021年YOY第1位にふさわしい、

圧巻のライブパフォーマンス(ラーメン)であった。

 

そもそもラーメンが3部構成で提供されること自体、

初めての経験であり、しかもどれも美味しすぎた

これは1位も納得である。

 

第1部と第2部がそれぞれ凄いアーティストで、

その2組のコラボだけでも凄かったのに、

アンコールにさらに特別ゲストが登場し、

最後にその3組のコラボによって、

これ以上ない名曲が生まれた。

そんな奇跡的なLIVEに参加したような感覚である。

 

 

ということで、

途中から、美味しさを表現することすら、

まともにできなかったという自覚があるが、

とにかく圧倒的な食事体験になったことは間違いない

 

この上湯麺 THE LIVEは、

泣いても笑っても残り2日

12/1612/17で終了してしまう限定なので、

興味がある方はぜひ九段下へ!

 

来年もまた、YOYを楽しみに、

八咫烏さんには通い続けたいと思う。