腸壁を削って美味い物を食す

元潰瘍性大腸炎(軽症)患者であった筆者(現在は完治済)が、症状が再燃するリスクを覚悟してでも食べたいと思うほど美味しかった逸品(主に麺類)を紹介していくブログです。不定期更新ですが、地道に書き進めていきます。よろしくおねがいします。

900. 鮟鱇鍋@あかぎ(入谷)

今回は900回目のキリ番ということもあり、

いつもとは一風変わって、

あんこう鍋の名店を紹介したいと思う。

 

この店を知ったのは何かのテレビ番組が

きっかけだったと記憶しているが、

まさか家のすぐ近くにあんこう鍋を

提供しているお店があるとは知らなかった。

そもそもあんこう自体を食べる機会が少なく、

お寿司屋などでたまにあん肝を食べる程度。

もちろん日本酒に合う事は存じ上げているので、

食べたいな~と思ってはいたのだが、

値段も張るし痛風も怖いので、

これまであまり食べてこなかった。

 

だが、自分ももう30代中盤に差し掛かっており、

痛風になる前にあんこう鍋は食べておきたいな、

ということで、今回の訪問に至ったのである。

 

こちらのあかぎさん。

入谷駅から徒歩数分のところにあり、

ほぼほぼ民家?と思うような外観のお店である。

基本的にあんこう鍋のコースを頼む人が多く、

自分もそれに習って、

基本的なあんこう鍋のコースにすることにした。

またそれに合わせて、日本酒も頼むこととした。

 

青のり豆腐

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まず登場したのは青のり豆腐。

こちらも初めて聞くお豆腐であった。

ノリの香りがほんのりしながらも、

柔らかい不思議な食感であった。

上に、パルメザンチーズがかかっていて

ただサッパリなだけじゃない美味しさ。

海苔とチーズはやっぱり相性良い。

 

あんこうの皮の煮凝り

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これはただの煮凝りじゃない。

アンコウの皮の食感といい、

程よい塩味といい素晴らしすぎる。

アンコウの皮自体あまり食べた事はなかったが、

しっかり脂が乗ってて、

魚の臭み的なものほぼ無く、

非常に美味しかったです。

 

インカの目覚めの揚げ 鯛のふりかけ

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いや、この揚げじゃがいもね、

めちゃくちゃうまいんですよ。

フライドポテトとはまた違って

素揚げっていう感じなので、

すごくヘルシーだったし、

上にかかっている鯛のふりかけが

ほんとに上品。

鯛の旨みだけがじゃがいもに加わる贅沢さ、

これは完璧でしたね。

 

鞍掛豆のおひたし

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鞍掛豆は初めて食べたわけだけど、

優しい味付けで普通においしかった。

生産量が少なく希少な豆で、

黒い部分が馬の背に掛ける鞍のように

見えることが由来とされており、

食物繊維やビタミンB6も豊富とのこと。

今度見つけたら買ってみよう。

 

と、ここで日本酒が登場。

日高見

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日高見 めちゃくちゃうまい。

港町、石巻が誇る魚貝に合う酒

ということで、宮城のお酒なわけだが、

超辛口でガッツリ日本酒感があって、

あん肝には最高に合いそう(後述)。

 

真鯛の昆布締め、氷見産の鰤

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真鯛もぶりも凄まじいうまさ。

昆布締めなのが上品で良い。

あれ?あんこうがメインだったよね?

お造りでこんなにおいしいの来ちゃって

既に日本酒がどんどん進んでいるんですけど、

大丈夫でしょうか?と思わされる逸品であった。

 

あん肝ポン酢

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今まで食べてきたあん肝は何だったのか、

と思わされるレベルの、

とんでもなく美味いあん肝であった。

口に入れた瞬間にホロホロと溶けていく。

これは、マジで箸と酒がとまらない。

こればっかり食べていたら、

間違いなく痛風になるだろう。

 

そしていよいよメインのあんこう鍋である。

あんこう

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まず、存在感があるのは、せりである。

根まで食べられるという野菜で、

これでもかとたっぷり入っていて、

茎の部分も葉の部分も根っこの部分も

こんな丸ごと入ってる鍋は初めて見た。

セリ自体は食べたことあったが、

この量は初めてだったし、

根っこを食べるというのは初めてだったので、

もしかしたら草臭いというか、

野草感があるのかなあと思っていたが、

実際食べてみると、ほとんど気にならず、

むしろ独特の風味が良いアクセントになっていた。

 

具を全部とってきた図

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スープは醤油にあん肝が溶け出して、

かなりまろやかな感じの出汁になっており、

せりからも旨味が出ていいスープになるし、

そのせりもスープの旨味を吸っているし、

相乗効果が素晴らしかった。

鍋に入れるとおいしいと言われる所以が分かった。

 

もちろん入ってるアンキモは最高で、

あんこうの身もおいしかった。

味こそ濃くは無いがとにかく柔らかくて、

ホロホロにとろけるあんこうの身は、

ここでしか食べれないだろうなぁ。

 

あんこう唐揚げ

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鍋の身もおいしかったんだけど、

唐揚げは何といってもそのふわふわ感。

唐揚げの衣の塩気も酒を進ませる要因の1つで、

絶妙な塩加減であった。

ひょっとしたら鶏唐に次ぐ、

唐揚げと言えばランキングに入るかも。

 

大七純米生酛

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とここで、店員さんのオススメで福島のお酒を。

この酒もおいしかったなぁ。

プラチナ賞を3度受賞して殿堂入りしており

どんな料理にでも合う食中酒として有名。

もちろんアンコウとの相性も抜群だった。

 

〆の雑炊

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そして、極上のあんこう鍋の後は、

それらの出汁がたくさん出たスープを使った雑炊。

これが美味しくないはずがない。

既にお腹いっぱいだったので、

二人で一人分のご飯量にしてもらったが、

もうちょっとあっても食べられたかな?

と思うぐらいの激ウマ雑炊であった。

なお、あん肝とアンコウの皮を残しておいたので、

雑炊に添えて頂くのが最高だった。

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また、お新香も美味しい。

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ということで、

最後の締めまで盛りだくさんの

贅沢コースが終わってしまった。

そして最後はデザート。

 

わらび餅風のこんにゃく

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見た目は完全にわらび餅なのだが、

なんとこんにゃくだということで。

実際食べたら確かにこんにゃく。

でも相当柔らかくて食べやすい。

これで本家わらび餅よりもヘルシーなら、

いいこと尽くしである。

 

ということで、

極上のあんこう鍋フルコースであったが、

とにかくあんこう&あん肝が極上で最高。

なかなかのお値段はするけど、

それだけの価値があるお鍋であった。

あんこうやあん肝自体は痛風要因だけど、

それ以外はヘルシーなものばかりで、

むしろ全体的にはヘルシー寄りだった気がする。

あんこう鍋は食べたことないという人は

ぜひチャンスあったら入谷までお越しいただければと思います。

超オススメです。