今週の八咫烏さんは、
冷製 鮎と茶碗蒸し
ということで、
旬の鮎を使ったラーメン。
そう言われても、
正直ピンとこない人が多いだろう。
塩焼きでしか食べない鮎。
それがラーメンになる。
全く想像がつかない。
だからこそ食べてみたくなった。
先週は所沢のラーメンwalkerキッチンに、
店長さんが出張していたので限定はお休み。
その所沢で登場した限定のひとつが、
この鮎のラーメンだった模様。
今回はそこで食べられなかった人向けなのか、
自分は所沢に行けなかったので、
非常にありがたかった。
いつも通り、
限定とご飯を頼んで席に着くと、
この日はお客さんのピークが過ぎた後であり、
来月に行われる7周年イベントのことを、
色々と店長さんに聞きながら、
着丼を待ったのであった。
まずは、いつもの食前茶から。
ミントと柑橘の紅茶
ということで、普段にもまして爽やかな一杯。
でもミントもそこまできつくなく、
ゴクゴク飲める暑い日にぴったりの一杯だった。
牛タン煮込みととうもろこしのご飯
ご飯がまた美味い。
上に乗る牛タンの煮込みは、
最上級のコンビーフのような感覚。
ホロホロに柔らかい食感で、
程よい塩気のある味付けで、
マジで米が止まらない。
トウモロコシとの相性も良く、
サラッと食べ切りそうになったが、
半分のところで我慢我慢。
先に、メインを頂くことに。
冷製 鮎と茶碗蒸し
こんな見た目のラーメン初めてである。
鮎がまるごと一匹乗っているなんて。
最初、塩焼きなのかなと思ったら、
なんとコンフィとのことでびっくり。
鮎の炭火焼きコンフィ
徳島産の柑味鮎(かんみあゆ)だそうで、
柑橘風味のする鮎なのだとのこと。
内蔵まで臭みが無いことで有名だそうで、
確かに食べてみると、苦みがほとんどない。
ただ、全くないわけじゃないので、
旨味に混ざって程よく苦みが来る、
というバランスが何とも絶妙。
その旨味と苦みの塊を、
茶碗蒸し風のスープが優しく包み込む。
という素晴らしい設計のラーメンであった。
麺とスープ
スープは、解説によると、
濃密な和出汁にマキシマム濃い卵で茶碗蒸しをつくり
冷ましてベシャメルと鰹出汁で伸ばしたスープ
とのこと。
煮干オイルや醤油のカエシ、
生海苔とワサビと三つ葉の餡も効いていて、
食べるたびにどんどん味が変わっていく。
そして、鮎のコンフィを崩していくと、
旨味と苦みがプラスされたり、
大根と茎わかめが酢漬けなので優しい酸味もありつつ、
辛味以外すべてそろっているような感じ。
トッピングで素晴らしかったのは、
茄子の揚げ浸し
かじるたびに、ジュワっと湧き出る和出汁が、
なんともたまらなかった。
そして最後は、
いつも通り余ったスープをご飯に投入。
スープが卵系だったので、
必然的に玉子かけご飯風にもなり、
その相手が牛肉なので、合わないはずがない。
冷たいので不思議な感じだったが、
牛の旨味を卵のまろやかさが包み込んで、
和出汁の優しい牛丼風雑炊で、
素晴らしい〆の一杯となった。
ということで、
旬の鮎を使った冷やしラーメンであったが、
茶碗蒸し風のスープといい、
鮎のコンフィといい、
これまで食べたことのない組み合わせで、
食べるたびに驚きが連発する一杯であった。
7周年のイベントも楽しみである。