八咫烏さんのスーパー限定がまたしても登場。
9月のアタマに行って以来なので、
今月は2回目となる。
ただ、惜しくも食べ逃がしてしまった2週間の限定が、
「喰べる!さんま御殿」
「やらかしたとろサーモン」
というとんでもなく美味しそうな限定メニューで、
twitterで絶賛されているのを横目に見て、
本当に悔しい限りだったのだが、
今回、その悔しさを払拭するほどの神メニューに出会ってしまった。
それが今回の、
PARADISE(Kill The Silence)
〜牛タンとトリュフの塩ラーメン〜
である。
タイトルは、
coldrainさんの曲名から。
お店でかかっていたBGMも
おそらくcoldrainさんメドレーだったと思われる。
そもそも今回、
予告の時点から様々な豪華食材が使われることが、
しっかり予告されていた。
和牛のタン、トリュフオイル、大根、舞茸
というラインナップをみて、
きっとおいしいんだろうと想像。
仕事の都合をつけて並ぶことは決意したのだが、
その時の想像をはるかに上回る豪華な食材の共演が、
九段下で待ちうけていたのであった。
まずはいつもの食前茶から。
アールグレイの味をしっかりと感じさせながらも、
洋ナシの程よい甘さが際立っている美味しい紅茶。
甘すぎず、渋すぎず、丁度良い塩梅。
今回も美味しいですね。
なんとなく秋らしいお茶でありました。
たこわさびと青のりのすりながしのどんぶり飯(おまけ)
並んだ時間がおそかったので、
和え玉もどんぶり飯も売り切れていたのだが、
サービスでほんの少し味見させていただけることに。
いやー、最高です。ありがとうございます。
店長さんの優しさに感謝しつつ、
ごはんとすり流しからいただくと、
メチャクチャまろやかでとんでもなく美味い。
このすり流しの正体は何だろう。
生海苔を混ぜ込んでいて海苔の風味もすごく美味しいのだが、
なによりクリームのように見える白いすり流しが抜群に美味い。
クリーミーなのだが、まったく乳脂肪分っぽさはなく、
おそらく何かしらの野菜と豆乳と何かだろう。
正体は分からなかったが美味しかった(聞けばよかった)。
また、たこわさびも絶品であった。
食感は非常に柔らかくて簡単に噛み切れるうえ、
醤油系のタレ味とほのかなわさび感が食欲をそそる。
もしお酒があったら、合わせたかったなー。
そんなことを考えているうちに、いよいよ本編である。
PARADISE(Kill The Silence)
〜牛タンとトリュフの塩ラーメン〜
八咫烏さんの塩ラーメンといえば、
なんといっても、この透明すぎるスープである。
麺が透けて見えるほどの透明なスープなのに、
毎回毎回違うベクトルに突き抜けたスープになっていて、
本当に感動しっぱなしなわけであるが、それは今回も同様であった。
まず一口目で度肝を抜かれる。
エッジの効いた塩味スープに、
牛とトリュフのオイルの香りが口いっぱいに広がり、
もうそれだけで天国かのような幸せ感。
このスープと細麺だけで十分すぎるくらい。
スープはおそらくデフォルトの和出汁なんだろうけど、
何かが違うんだが、一体なんだろう。
そう思って、メニュー表の貼り紙を思い返してみると、
厳選素材として、
セルマランドゲランド
という見慣れない言葉があった。
検索してみると、
~~~~~
フランス ブルターニュ半島のゲランドの塩田で
伝統製法で海水から作られた粗塩。
煮込み料理の下味やパスタのゆで塩に最適です。
ミネラル分が豊富で甘味もあり、素材になじみます。
~~~~~
ということで、
フランスのブランド塩だったのだ。
どおりで、デフォルトのスープとは違うわけである。
また、今回はトッピングの野菜は京野菜を使っているということで、
九条ネギとパセリを少しずつ混ぜながらいただいていくと、
薬味のような働きでスープが少しずつ爽やかさを増していく。
そして徐々に顔を出してくるのが、
舞茸とゴボウのクリーム煮である。
舞茸とゴボウのクリーム煮
↓それをスープに溶かすと・・・
ということで、
そのまま食べても、スープに溶かしても、
2度美味しいゴボウと舞茸のクリーム煮なのである。
これがただのクリームではなく、
LE BEURRE BORDIER
という、
フランス国内の三ツ星レストランを始め、
世界各国の一流レストランがテーブルバターとして使用している
ジャンーイヴーボルディエ氏の手作り感あふれる風味豊かな発酵バター
が使用されているそうで、
とんでもなく美味しいのである。
今度はがっつり乳脂肪分のなわけだが、
まったくしつこさの無い豊潤なまろやかさであり、
大量にトーストに乗せて食べてみたいと思うほど、
美味しいバターであった。
真骨頂は、それをスープに溶かしたとき。
塩バターラーメンは昔からよく食べてきたが、
じわじわと溶けていき、透明スープが若干濁るころには、
牛&トリュフオイルとバターが混じりあい、
とんでもなく優しくまろやかな激ウマスープに変身するのである。
いやー、冗談ではなく、史上最高の塩バターラーメンだと思う。
昔から、好きなジャンルではあったが、
過去最高をはるかに凌駕してきた。
そして、トッピングはメインディッシュへ。
まずは、
和出汁の染み込んだ大根
これがまた美味しい。
箸で余裕で切れるのはもちろんのこと、
スープをしっかり吸いまくっていて、
味変と共にどんどん美味しくなっていくのである。
後述の牛タンの陰に隠れているが、
サブウェポンとして素晴らしいはたらきをしていた。
栃木の牛タン
絶妙な煮込み加減の激ウマ牛タンである。
昨晩から時間をかけてじっくりトロトロになるまで煮込まれた逸品であり、
歯を軽くあてただけで噛み切れる柔らかさの部分から、
やや弾力が残って噛めば噛むほど旨味が出てくる部分まで、
一切れで幾通りもの味わい方ができた。
この牛タンからとけ出していく旨味によっても、
スープがどんどん変わっていき美味しかった。
また、牛肉の旨味と舞茸の旨味の相性も非常によく、
さらに最後はレモンを絞ると一気に爽やかさもプラスされる。
よくよく考えたら、
レモンにバターに牛肉、
まさにステーキでおなじみの、
外れるわけがない黄金の組み合わせである。
そんな豪華なトッピングの共演を楽しんでいるうちに、
あっという間に細麺は姿を消し、
最後には、
塩×バター×牛×トリュフ×レモン×舞茸
などのすべての旨味を凝縮したスープが残り、
最後の一滴まで、味わいつくしたのであった。
ということで、
牛タンとトリュフの超豪華ラーメンは
幾重の味変を経て、
史上最高の塩バターラーメンに姿を変え、
最初から最後まで感動しっぱなしの一杯であった。
今回もまた感動的な創作ラーメンであり、
これからも仕事の都合がつく限りは、
食べ逃さないようにしたいと思った。
この限定は、
残りあと10食で終了だそうなので、
ご興味ある方は、早めに九段下へどうぞ!