腸壁を削って美味い物を食す

元潰瘍性大腸炎(軽症)患者であった筆者(現在は完治済)が、症状が再燃するリスクを覚悟してでも食べたいと思うほど美味しかった逸品(主に麺類)を紹介していくブログです。不定期更新ですが、地道に書き進めていきます。よろしくおねがいします。

598. 塩鴨なんば@巌哲(早稲田):巌哲さんの年末限定は魚ではなく鴨!丁寧な仕事に裏打ちされた繊細な一杯!

前回の記事でも少し書いたのだが、

1/7より緊急事態宣言が発令されてしまったこともあり、

しばらくは、新規店の開拓ができそうにないので、

年末年始に食べたラーメンや、

昨年に食べていて紹介しきれなかったメニューを、

紹介していこうと思う。

 

まず今回は、

前回記事でも書いた巌哲さんにて、

昨年末に食べたメニューを紹介させていただく。

 

巌哲さんといえば、

毎回、限定の高級魚つけ麺を紹介しているが、

年末限定メニューである、

塩鴨なんば

については、まだ食べることができていなかった。

今年こそはという気持ちで、食べに行った昨年末。

ようやくありつくことができた。

 

それがこちら

塩鴨なんば(鴨増し)

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何より注目すべきはこの美しいスープである。

若干ピンボケ気味でこのスープの透明感が伝わらないのが、

非常に申し訳ない。

ここ最近で鴨×塩のラーメンはいくつか食べてきたが、

ここまで和風に振り切っているのは唯一無二ではないだろうか。

 

まず、主役である鴨肉であるが、

何よりしっとりした肉質が最高であった。

ミディアムレアで仕上げられており非常にジューシー、

噛めば噛むほど脂と共に旨味が染み出てくるのである。

 

そこにかかるソースはオレンジ幽庵仕立てということで

「上品な甘さのポン酢ジュレ

のようなイメージであり、

オレンジの程よい酸味がたまらない。

より鴨肉の旨味を引き出しているような印象。

 

上に乗るレホール(西洋ワサビ)と一緒に食べると、

程よい辛味が鼻につんと抜けていき、

ソースの甘さとの対比が非常に素晴らしい。

 

さらには、添えられたポルチーニと一緒に食べると、

その香りや旨味が加わってくるのでなお美味しい。

 

また、つくねには、鴨肉だけでなく、

フォアグラのコクも加わっており強烈な旨味なのだが、

生姜も少し入っているのか、食べ終わりは爽やか。

 

それらトッピングの旨味が溶け込んでいるスープには

鴨だけでなく鰹と鯖の魚介出汁の風味も加わっていて、

奥が深すぎる美味しさであり、

いつもより若干細めの透き通った麺との相性も抜群。

そのスープを吸ってクタクタになったネギ2種類も抜群。

 

解説を見ると、

内モンゴルのこだわりの塩を使っているそうで、

スープに浮かぶ脂には、

鴨脂だけでなくイベリコベジョータのロース脂が加えられており、

オレンジピールによる香りづけもされているらしい。

そりゃ美味しいわけである。

 

今回はラーメンということで、お茶漬けなしでフィニッシュ。

スープの最後の一滴まで、じっくり味わったのであった。

 

ということで今回は、 

巌哲さんの鴨ラーメンということで、

巌哲さんのいつもとは違う一面を見ることができたが

丁寧な仕事が感じられる最高の一杯であった。

 

説明の序盤で、和風と書いたのだが、

実際に蓋を開けてみると、和風でない食材も多かった。

それでも和を感じさせる一杯にまとまっているのは、

さすがとしか言いようがない。

 

毎年恒例らしいので、来年もぜひ行かなくては。

そう思わされる一杯であった。