腸壁を削って美味い物を食す

元潰瘍性大腸炎(軽症)患者であった筆者(現在は完治済)が、症状が再燃するリスクを覚悟してでも食べたいと思うほど美味しかった逸品(主に麺類)を紹介していくブログです。不定期更新ですが、地道に書き進めていきます。よろしくおねがいします。

592. 創作つけ麺「静岡県沼津産 黒ムツ」@巌哲(早稲田):巌哲さん史上最高の黒ムツ!今年最後の限定つけ麺は1年の締めくくりにふさわしい超豪華ラインナップ!

本ブログも、最終日ランキングを除いては、

今回が2020年最後の記事となる。

 

なるべく食べた限定をすぐに紹介したいということで、

イムリーな記事を意識してはいるのだが、

仕事が忙しいこともあり、

食べてから時間が空いてからの紹介になりがちなことは、

今年も反省点である。

 

そんな中、今年中になんとか書ききってしまいたい一杯が、

巌哲さんの2020年最後の限定つけ麺。

 

ちなみに去年のラストはブリだったのだが、

kenshinkk.hatenablog.com

 

今年は黒ムツ! 

 

黒ムツといえば、巌哲さんの限定つけ麺の常連であり、

自分も既に2回食べたことがある魚である。

とはいえ、毎回美味しいので、

一度食べたことがあるからと言って、

知ってるからいいやという気持ちには全くならない。

 

そのうえ、今回の黒ムツは、

店長さんのブログにて、

「僕の知ってる黒鯥ではありませんでした。」

と紹介されており、

この時点で、絶対に食べ逃してはならないと思った。

 

※初の黒ムツ

kenshinkk.hatenablog.com

※2度目

kenshinkk.hatenablog.com

 

これまでの2回は、

塩焼き→幽庵焼き

と来ており、

次は何だろうなーと期待しながら列に並ぶ。

 

すると、

食べ終わった常連さんが店から出てきて、

自分の前に並んでいる常連さんたちと話し始めた。

ネタバレになるから聞きたくはなかったが、

会話の半分くらいは

「ヤバい」

であった。

一体なにがヤバいのだろうか?

 

早く知りたい気持ちもあったが、

同行していた会社の先輩との会話に集中することで、

ネタバレをなんとか回避することに成功。

 

そして、長らく待ったのちに、ようやく入店。

 

今回のラインナップがこちら。

創作つけ麺「静岡県沼津産 黒ムツ」

f:id:kenshinkk:20201213225425j:image

なんとなんと、

今回は刺身が麺の上に乗ってない。

さらには、見ていただくとわかるが、炙りである。

そして、その炙りの横にはカラスミ

出汁の中には何だか見慣れない具材が・・・!

ということでひとつひとつ詳細をみていこう。

 

f:id:kenshinkk:20201213225431j:image

いつもは刺身が添えられているので、

麺単独の写真というのも珍しいかもしれない。

毎回毎回美味しすぎる滑らかでコシのある麺である。

なお、時期によっては麺だけでの販売もしているらしいので、

今度買ってみようかなーと思っている。

 

黒ムツ炙り with 自家製カラスミ

f:id:kenshinkk:20201213225413j:image

この炙りが半端なさ過ぎた。

皮目に近いところは脂が乗っていて、

程よく炙られていることによる香ばしさもありつつ、

身の旨味がギュッと詰まっていて噛むたびに溢れる。

添えられた大根おろしと醤油で食べるのも、

ちり酢(ポン酢)を付けて食べるのも、

わさび醤油で食べるのも、いずれも最高過ぎた。

3枚あったので、しっかり3パターン楽しめた

 

なお、左の2枚と右の1枚は個体が違うとのこと。

今回は3kgサイズ×2ということで、

前回の11kgよりは小さいのだが、

静岡県沖で漁れる黒鯥はせいぜい大きくなっても4kg程度だそう。

黒鯥ではこの静岡沖で漁れるものが非常にいいそうで、

店長さんが

僕の知ってる黒鯥ではありませんでした。

と表現するだけあって、味は本当に抜群であった。

漁場のエサの違いなのだろうか?

産地によってここまで差があるのは本当にびっくりした。

 

そして、値段がつけられないという自家製カラスミ

自粛明けの初回以来の自家製カラスミであったが、

今回もじっくり1年近く熟成されたものとのこと。

さきほど語っていた常連さんがヤバいを連呼してたのは、

おそらくこのカラスミだったのだろう。

ヤバいという言葉しか出てこない気持ちは理解できる。

程よい塩気と、少しかじっただけでも舌に残る強烈な旨味。

これは日本酒を注文しておくべきだったなーと、

激しく後悔したのであった。

 

つけ汁

f:id:kenshinkk:20201213225428j:image

一口飲んだ瞬間、ご飯何杯でもいけると確信したつけ汁。

ツラい仕事を頑張って疲れた体に染み渡ったのであった。

本当に来てよかった。

なお、ガツンとくる黒ムツの強烈な出汁はもちろんのこと、

今回は、後述するホタテのコハク酸が合わさったことにより、

よりコクと深みが増しており、

これまで黒ムツ回の比ではない美味しさであった。

 

中の具もとんでもないラインナップ

・帆立

・ハラミの落とし

・早堀たけのこ

・菜の花

蕾菜

・庄内あさつき

・出汁巻き卵

 

何より、普段と違うのは、帆立の存在

上述しているが、この帆立からも出汁が出て、

コハク酸との相乗効果でとんでもない美味しさになっている。

帆立単体で食べても非常に美味しく、

肉厚で甘味も旨味もたっぷり。

事前にソテーしているのだろうか?

少し香ばしさもあったような気がした。

 

また、珍しいもので言えば、

早彫りタケノコのサクサク感がアクセントとして最高。

これまで食べてきたタケノコよりは柔らかく、

メンマの代わりにしてはグレードアップしすぎだろ!

とツッコみたくなるレベルである。

 

ハラミの落とし

f:id:kenshinkk:20201213225435j:image
f:id:kenshinkk:20201213225417j:image

多彩なトッピングの中でも、

これが神がかり的な美味しさであった。

これまでの2回で、

塩焼き幽庵焼き ときていたのだが、

今回のハラミの落としが断トツで美味しかった。

もちろん、焼きも美味しかったのだが、それを超えてきた。

もはや大トロ?と錯覚するくらいの蕩けまくり感。

断面の写真でわかるように、ミディアムレアな火入れ加減が最高。

食べた瞬間何も考えられなくなるレベルであった。

一口食べた瞬間に、残り半分を茶漬けに取っておくことを決めた。

 

スープ割&〆の茶漬け

f:id:kenshinkk:20201213225407j:image
f:id:kenshinkk:20201213225410j:image
f:id:kenshinkk:20201213225422j:image

ハラミカラスミを残した状態での茶漬け突入。

残っていたわさびも添えて完璧な構成である。

ここ2回は、アジ、サバと青魚が続いており、

久々の白身魚回であったのもあって、

いつも以上の魚出汁感を楽しむことができ、

これぞ巌哲さんと言わんばかりのオーソドックスな出汁。

もう最高であった。

 

ということで、

2020年の締めくくりにふさわしい、

超豪華ラインナップの高級魚つけ麺フルコースであった。

2800円でこれはマジで安すぎるなんてものではない。

 

後に予定さえなければ、日本酒を頼んでいたのに・・・。

それだけが悔やまれるのだが、

来年の楽しみに取っておきたいと思う。

 

 

 

来年もまた、新たな高級魚に出会えることを期待したい。