先日、開店7周年を迎えたという、くろ㐂さん。
しばらく大将がご病気されていて、最近復帰されたそうで・・・。
長らくこのお店のファンだったので、驚きが隠せなかった。
とにもかくにも、無事に復帰されたということで一安心。
また、復帰ともにレギュラーメニューの塩そばもリニューアルしたとのことで、
これは食べるしかないと、猛暑の中1時間並んで食べてきた。
特製塩そば 1300円
既に盛り付けから美味しそうな雰囲気が漂っている。
まずはスープを一口すすると、見た目通り上品ながら、強烈さも併せ持った鶏の旨味にガツンと襲われる。
旨味は強烈ながら、後味はサッパリ。全くしつこくない。
いつまでも飲んでいられそうなスープであった。
鶏は、「甲州地鶏」「丹波黒鶏」「京鴨」といった3種類の厳選された鶏肉から出汁を取っているとのことで、それだけでも凄いのだが、これだけではない。
以前の鶏スープは鶏と水を1:1で炊いて野菜スープと合わせるという構成だったらしいが、今回は鶏と水と野菜だけでなく、羅臼昆布や干し椎茸もプラスされているとのこと。
そんなこだわりの詰まったスープが美味しくないはずがない。
そして、そのスープと合わせる麺は、ミナミノカオリという小麦を使った細麺。
これがまた、淡麗鶏スープと相性抜群である。
なお、手もみ麺も選ぶことができ、こちらはチクゴイズミとゆめちからがブレンドされたモチモチ感のある麺。こちらもこちらで、食感がたまらなく、どちらも本当に捨てがたい。
乗っている具は以下の通り。
・丹波黒どり胸肉の生姜餡&ドライトマト乗せ(写真奥)
毎朝捌きたてで提供されるこちらの鶏チャーシューは、低温調理でややピンク色。ほんのり塩味が肉の旨味を引き出しており、一口で食べてしまうのがもったいない一品。
写真奥なのでやや見えづらいのだが、上に生姜餡と生胡椒3粒が乗っている。
この生姜餡は、丹波黒鶏を焼いた脂と肉汁を生姜と合わせたものであり、これを徐々にスープに溶かしていくと、スープに生姜の味と香りがプラスされて、味の奥行きが一気に広がる。
また、生胡椒は食べたことが無かったが、イメージより辛くなくて丁度いいアクセントとなった。
ドライトマトはくろ㐂さんではおなじみだが、独特の甘酸っぱさが鶏スープと旨味の化学反応を起こしており、素晴らしい。
・丹波黒どりのモモ肉塩焼き
皮がパリッと焼き上げられておりその香ばしさがたまらない。味付けは塩だけでシンプルだが、肉のうまみがダイレクトに楽しめる。
・糸島メンマ
福岡県糸島でとれたメンマがネギと和えられている。こちらは非常に柔らかくて味の濃いメンマであり、個人的には堅いものよりもこちらの方が好きである。
・九条ネギ
鶏や鴨がベースとなっているスープに、ネギが合わないはずがない。
かなり量が多く入っているので、終盤まで麺と一緒にネギを食べられるのがうれしいところ。
・鶏団子
こちらも絶品。
肉汁が凄いのは言わずもがな。
軟骨のコリコリした食感や、粗い肉の食感も楽しむことができる。
今回は特製を注文したので、以下の2品が追加であった。
・味玉
昆布出汁を含ませているらしく、非常に上品な味付けで美味しい。
・雲吞
皮のとろけ具合が凄まじい。
具はおそらく豚肉だと思われる。
大型の雲吞が豪華に2個もプラスされるので、食べごたえは十分である。
ということで、リニューアルされた塩そばも素晴らしい一杯だった。
おそらく、またTRYで上位に入賞することだろう。
そして、今回は、これだけではなく、サイドメニューとして、いつのまにか券売機のトップに君臨していた「焼売」を注文してみた。
焼売 300円
これが大当たりも良いところ。的があったらまさにど真ん中である。
池尻大橋の名店を参考に作られたというこちらの焼売。
低温調理で中がほんのりピンク色なのだが、一口食べると肉の旨味と肉汁が凄いこと凄いこと。
正直これまであまり美味しい焼売を食べてこなかったということもあり、こんなにおいしいものだったのかと驚きが隠せなかった。
上に乗った生姜も爽やかで、肉の味とも相性抜群であった。
これが300円とは正直安すぎる。
可能ならお土産として買って帰りたいくらいであった。
ということで、
ふだん「限定」ばかり食べていたので、久しぶりに塩そばを食べることができて良かった。
そのうえ、焼売という名サイドメニューを知ることができたのも収穫。
何より、大将が無事に復帰されて本当に良かった。
新メニューとして「醤油そば」を提供しているとのことだったので、近いうちに再訪したい。