念願の初訪問シリーズ
方南町の中華そば蘭鋳さん。
食べログ百名店常連の名店である。
なお、営業時間が短いことで有名。
土日祝が休みで、
なおかつ営業時間は12時~14時のみ。
平日が仕事の方にとっては、
訪問難易度が高すぎる。
ブックマークだけはしてあったものの、
なかなか行くことができなかった。
この日は、夏休みで久々の平日休みだったので、
これはチャンス！ということで、
訪問するに至ったのである。
方南町といえば、
丸の内線で中野坂上から枝分かれした先の終点のイメージ。
周りに何があるのか、
降りてみるまでわからなかった。
まあ典型的な住宅街というところである。
ただ、この日はとにかく暑かった。
陽射しがすさまじい日だったので、
鬼舞辻無惨かのように太陽光を避けて、
店の方向へと歩みを進めていった。
外観
開店10分前に行ったのだが並びは12人。
容赦なく照りつける日差しに、噴き出る汗。
不本意だが、夕立の対策で持ってきていた
折り畳み傘を日傘として差すことにした。
まさかこんな使い方をするなんて。
だが、そんなことも言ってられない。
こんな陽射しに30分も当てられたら、
日焼け止めを塗ってない肌はひとたまりも無いだろう。
背に腹は代えられなかった。
その後、並んでる人用として、
お店の方が雨用の傘を配っていて、
みんな差していた。
これはそうなるよね。
これだけ汗で塩分と水分を失ったのだから、
煮干しの塩分はさぞ心地よいだろう。
そんな予想をしながら並んでいると、
ようやく自分の入店する番に。
カウンター着席後に現金で直接お店の人に
お支払いするスタイルで注文。
なんと、先頭10名ほどが、
ほぼ全員味玉を頼んでいた模様で、
味玉はもう売り切れてしまったとのこと。
卵が供給難で高騰しているのもわかるが、
これはビックリ。
まあ仕方ないということで、
基本の中華そばと、
クチコミでおすすめされていた
「つまみ」を注文することに。
つまみを頼んだからには、
瓶ビールも行きたかったが、
夕方に人と会う約束があったので、
ここは堪える。
まずはそのつまみから。
つまみ
これはエグい！
少し塩コショウを効かせた
角切りチャーシューなわけだが、
とにかくうまい！
ミディアムレア加減といい、
ジューシーさ、肉の旨み、塩気、
どれをとっても最高。
これはビール行くんだったと激しく後悔した。
お持ち帰りチャーシューを販売しているくらいなので、
そりゃ自信あるよね。
隣の席の人も持ち帰りチャーシュー頼んでたし。
これはたまらんだろう。
中華そば
残念ながら味玉は無いが、
トッピングはチャーシュー、メンマ、ネギ
と非常にシンプル。
まずはスープから一口。
うまい！
濃すぎず、薄すぎず、
ちょうど良い煮干しの濃度である。
よくある煮干し系ラーメン屋は、
透き通ったスープの淡麗の中華そばと、
かなりドロドロのタイプの濃厚そばがあるというパターンが多いが、
蘭鋳さんは、そのちょうど中間くらいの、
まさに中濃というイメージ。
たまに、濃厚そばは濃すぎて、
逆に中華そばは薄すぎるなぁと思う時もあるので、
こちらのお店のバランスとった
ちょうど良いところでの一本勝負
という戦略が素晴らしい。
麺
細目のストレートで、
煮干と言えばまさにこれである。
固すぎず柔らかすぎずちょうど良かった。
チャーシュー
えぐいほど美味い。
つまみとは違って薄切りタイプなのだが、
ミディアムレア具合と旨みと柔らかさ、
どれを取っても完璧で最高の1枚だった。
サイズも大満足。
メンマ
ちょっとひとかじりしてしまったのだが、
めちゃくちゃ美味しい。
味付けも染みわたっており、
程よい歯ごたえと柔らかさ。
これはビールのツマミにもなるだろう。
次回行く機会があれば、
確実にビールを頼んでしまいそうである。
そんなトッピングを味わいながら、
麺もスープも最後まで味わったのであった。
ということで、
これは並んだ価値のある一杯だった。
まとめると、
高すぎる訪問難易度を乗り越えた者だけが味わえる
至高の煮干しそば
というところだろうか。
さすが食べログ百名店。
これまで食べた煮干し系でもかなり上位である。
訪問難易度はあるけれど、
全く後悔ない時間の使い方であった。
ごちそうさまでした。
