新規開拓シリーズ、
今回がキリの良い20回目。
ということでいったん今回で一区切りにしようと思う。
今回紹介させていただくのは、
つけそば周さん。
正直完全に初めて降りる駅であった。
しかしながら、会社の後輩からの推薦と、
ラーメン雑誌で垣間見たビジュアルがあまりに美味しそうだったこともあり、
休みの日に行ってみることにしたのであった。
なお、外観はこんな感じ。
完全にマンションの1階である。
緊急事態宣言中の11時台だというのに、
すでに10名ほどの行列ができており、
さすがの人気の高さだなあ、という印象。
まさに知る人ぞ知る名店なのだろう。
さて、メニューはというと、
お店の名前の通り、
メインは「つけそば」である。
一応中華そばもあるが、
ほとんどのお客さんがつけそばをすすっていたので、
迷わずつけそばを注文することに。
また、今回ははじめてだったので、全部入りの特製を選んだ。
なお、デフォルトのつけそばで780円。
特製で1080円ということで、デフォルトがかなり安い。
最近デフォルトの価格設定が高いお店が増えたので、
800円以下をキープしてくれているのは非常に嬉しい。
まず注文後すぐに、野菜が運ばれてくる。
野菜
野菜といっても、たった二種類、
キャベツともやしを茹でたものであり、
二郎系でいうところのヤサイと同じ黄金の組み合わせである。
つけ麺でこの組み合わせで出てくるのはめずらしく、
しかも食前に提供されるというのは他ではない光景かもしれない。
常連さんは、これに卓上のドレッシングをかけて食べていたので、
自分も真似して食べてみた。
酸味の効いた和風っぽい玉ねぎドレッシングのような感じで、
非常によく合って美味しいのだが、
これがサラダ替わり?と思うと、
栄養価的にどうなんだろうか?笑
さて、そんなヤサイをつまんでいるうちに、
本編であるスープと麺が到着である。
特製つけそば
写真だけでもわかる圧倒的なボリューム。
到着早々、
これは果たして食べ切れるのか?
という不安が頭をよぎるくらい、
圧倒的な盛りの高さであった。
大勝軒のもりそば(大盛)を初めて頼んで驚愕した、
あの時の感覚に近い。
スープ
スープはこれまた見た目から非常に濃厚。
表面に油層があるので、最初少しかき混ぜておいた方が良い。
一口飲んでみると、
豚骨のまろやかさにオイリーさが加わった強力すぎる旨味に、
粘り気があると表現してもいいくらいの圧倒的な粘度。
そしてあとからやってくる魚介のコクのある旨味。
豚骨と魚介の割合としては、ちょうど50%といったところ。
そこに香味油と醤油の塩気が混じってきて、
一体となってきたときの美味さが尋常ではない。
豚骨魚介つけ麺と名の付くものをこれまで食べてきたが、
ここまで、濃厚に振り切られていて、
なおかつ旨味も粘度もすごいスープは中々無い。
また、スープの中には、
味の染みた角切りチャーシューがこれでもかと入っている。
脂身だけでなく赤身肉の肉繊維までほどけるほどにトロトロ。
洋食屋のシチューかのように箸で切れる柔らかさである。
それにサイズも角煮と表現してもいい大きさで、
3~4個程度入っていた気がする。
おそらく特製でなくても入っていると思われ、
これがデフォルトで付くなら、
わざわざ特製にする必要なかった。
そう思えるくらいの満足できる
食べ応えがあるチャーシューであった。
それだけ濃厚づくしのつけ汁の唯一の爽やか要素が、
2種類のネギである。
白ネギと青ネギの両者が入っていて、
このネギをいかに分散して食べられるかが、
後半の勝負のカギとなってくる。(後述)
麺+トッピング
着丼時のコメントでも書いたが、恐るべき盛りのボリューム。
この盛り感で、並なのである。
グラム数の表記は300g。
だが、体感400gくらいはあった気がする。
ボリュームだけではなく、クオリティも勿論高い。
小麦の味わいがしっかりと感じられる自家製麺であり、
コシがしっかりと強めにある極太麺である。
表面はなめらかなタイプだが、
つけ汁の濃度がもの凄いので、しっかりと絡んでくれる。
むしろ、麺がこのボリュームなので、
つけ汁にしっかり絡みつけすぎてしまうと、
後半につけ汁が足りなくなって、ピンチに陥るのは間違いない。
つけ汁残量のマネジメントは必要不可欠である。
(なお、つけ汁お替りはできないとのこと)
トッピングは、
・厚切りチャーシュー×3枚
・極太メンマ
・味玉
・海苔5枚
・レモン
という特製ならではの豪華な構成。
とくに、厚切りチャーシューが恐ろしいほどのクオリティ。
写真で伝わるかわからないが、
その厚さは1.5~2cmくらいはありそう。
しっかり煮込まれていて味がしみ込んでいるのは、
つけ汁の中の角切りタイプと同じなのだが、
箸で簡単に切れるくらい、肉質が良い豚バラであり、
もうこれ単品だけでもビール1杯消費できるくらいの旨さなのである。
極太メンマも、歯ごたえしっかりで食べ応えが抜群。
そして特製名だけあって量もすごい。
味玉もしっかり味がしみ込んでいて美味しいし、
海苔の枚数が5枚というのも嬉しい。
なお、卓上には、
危険一味という何とも怖そうなスパイスが存在。
オリジナルなのかよくわからないが初めて見た。
隣のお客さんが麺にこれでもかと振りかけていて、
案の定食べながら悶絶されていた。
さすがに腸へのダメージを考えて、
私はチャレンジしなかったが、
単体でお土産として販売されているくらい、
人気がある商品のようなので、
辛いものが好きな方はぜひ挑戦してみていただきたい。
そして、麺のおよそ8割がなくなったとき、
着丼時の不安が的中。
これだけ濃厚で、脂量の多いものを大量に食べてきたわけで、
ついに満腹感が襲ってきたのである。
大好きなジャンルのつけ麺を食らっていて、
終盤に満腹感でピンチになったのは、
数年ぶりの出来事であった。
ただ、こうなることを予期していた私は、
最終兵器を最後まで取っておいた。
そう、レモンである。
麺全体によく馴染むように振りかけると、
あっという間に香りと酸味により爽やかさが全体にいきわたる。
これにより、最高のタイミングで華麗に味変を決め、
角を取って迎えたオセロの最終盤のように、
敗北寸前から、一気に勝利を手繰り寄せたのであった。
(注:つけ麺を食べ切れるかどうかの話である)
そして、満腹具合も限界ではあったが、
つけ汁の残量マネジメントを最後まで怠らなかったご褒美として、
スープ割もほんの少しだが楽しむことができ、
気持ち悪くならないギリギリの満腹感と、
あの量を食べ切ったという達成感に包まれながら、
お店を後にしたのであった。
ということで、
麺と肉の圧倒的なボリュームと、
それに負けない豚骨魚介スープの濃厚さ、
そして、圧倒的なコスパ。
総合的にみて、
満足度があまりに高すぎるつけ麺体験であった。
とはいえ、
ここまで濃厚でボリュームもすごいと、
万人に薦められるか?と言われると、
正直、首を縦には振れないかなというところ。
ただし、豚骨魚介つけ麺が大好物という人には、
真っ先にお勧めしたい名店であることは間違いない。
なお、
少しでも食欲に自信のない方は、
小盛りあるいは、特製にしない並盛
を選択することを強く強くお勧めする。
間違っても、初回訪問で大盛にだけはしないように。
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ということで、
20回にも渡って続けてきた
新規開拓シリーズであるが、
一旦今回で終了しようと思う。
そもそも、紹介してきたお店が偏ってきたなぁ、
という思いから開始したこのシリーズであったが、
いろんな地域に行くきっかけになったので、
やってみて良かったと個人的には思っている。
ただ、新規開拓しばりにしてしまうと、
一度言ったお店の新メニューを紹介することができず、
紹介できないままストックとして溜まってしまうので、
いったんここで線引きしておこうかなというところ。
シリーズ投稿をいったんやめるというだけの話なので、
引き続き、新規開拓は続けていき、
今後は新規と既存と、バランスよく記事を出していく所存である。