腸壁を削って美味い物を食す

元潰瘍性大腸炎(軽症)患者であった筆者(現在は完治済)が、症状が再燃するリスクを覚悟してでも食べたいと思うほど美味しかった逸品(主に麺類)を紹介していくブログです。不定期更新ですが、地道に書き進めていきます。よろしくおねがいします。

655. 死者の楽園~探偵・癸生川凌介事件譚vol.3:ついにあの御方が登場!傑作推理アドベンチャー第3弾!第4弾配信決定おめでとうございます!

ラーメンの記事は一日だけおやすみして、

こちらの記事を差し込みたいと思う。

 

死者の楽園探偵・癸生川凌介事件譚vol.3

 

ニンテンドースイッチで復刻している、

推理アドベンチャーゲーム第3弾

2005年頃に発売された携帯ゲームのリメイクである。

 

第1弾と第2弾の記事はこちら。

kenshinkk.hatenablog.com

kenshinkk.hatenablog.com

 

第3弾の記事を、少し遅らせて本日アップしたのには理由がある。

それは、次の第4弾である「白鷺は紅の羽」こそ、

このシリーズで自分が一番好きな作品なので、

その発売日が決定した時に、

第3弾の感想を公開しようと決めていたのだ。

 

そんな中、昨日、

その第4弾のリリース日が6/24に決まったのである。

生王先生、おめでとうございます!

 

ということで

今回はそれを記念して、

わずかながら宣伝になればよいなと思って、

第3弾である死者の楽園の感想を記事化していく。

 

【注意】

以降、結末までのネタバレを含む内容となります。

未プレイの方はご注意ください。

 

 

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原点回帰のシンプルなタイトルバック

タイトルがタイトルだけに、不安感が煽られる。

 

今回のスタートは、

小説でいうところの、地の文から。

この始まり方は、なかなかレアである。

 

~~~

最高高度、最高速度で世界一を誇る

スーパーコースター・アルマゲドンが登場した。

世界一と言う触れ込みで注目を集めたそのコースターは、

その遊園地にとって、まさに会社の命をかけたプロジェクトだった。

そしてオープン前日の特別試乗会でそれは起こった。

これまでテスト走行では何の問題もなかったコースターが突如脱線

乗っていた数十名の乗客は約20メートルの高さから放り出された。

~~~ 

 

おそらく物語の根幹部と思われる内容。

通常こういった真相に近い内容は、

後半になって明かされることが多いので、

先に明かされたことには驚いた。

 

ただ、前提としてこれがあることによって、

ストーリーがスッと入ってきやすかったし、

誰がこの事件にかかわっているのか、

推理するのが楽しくなった気がする。

 

序章 宴の前に

前作、海楼館殺人事件ラストシーンの予告の通り、 

遊園地シャングリラ社長秘書菊川春奈

癸生川探偵事務所を訪ねてくる場面となる。

 

どうやら、遊園地でボヤ騒ぎが起き、

現場に脅迫状が落ちていたそう。

 

===

7つの鉢に盛られた神の怒りを地上に注ぎなさい

これは警告ではなく裁きだ

===

的な内容

 

差出人はロッキー(遊園地のマスコットキャラ)

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菊川探偵事務所にやってきたのは、

社長・黄味島からの依頼であり、

脅迫状の差出人を突き止めてほしいとのことであった。

 

生王と伊綱が遊園地に向かうところで、序章が終了する。

 

なかなかあっさりな序章であったが、

後のシリーズでも定番となる、

春蘭堂のクリームフィナンシェ

が登場するなど、

ファンには懐かしい演出もあり、

相変わらずの伊綱節もあり、

大満足の序章であった。


第1章 1人目の罪人

シャングリラに着くと、

菊川の案内でシャングリラで働く面々を紹介される。

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・占い師の深森

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・黄味島社長

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・ロッキー役の釜石

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・コースター設計技師の東

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・整備担当の日野

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・ダンサーの久美浜(あみあみ)

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というなんとも怪しそうな面々。

まあ実際はもっと多くの従業員がいるのだろうが、

怪しそうなメンバーだけを紹介した、

というところなのだろう。

 

序章に入る前の脱線事故の件もあったし、

設計技師はそれに絡んでるから、

今回の事件にも絡んでそうだなー。

 

と思っていた次の瞬間、

システム管理室死体となった東が発見されたのだった。

火サスもびっくりの展開の速さである。

 
第2章 第二の罪人

13時に呼び出されていたという東。

殺され方が脅迫状のとおりの撲殺

警察も呼ばれ、捜査を開始する。

脅迫状もあり、雷に打たれるという。

 

色々捜査をしているうちに、知った顔と遭遇する。

それが、前回から登場の知床さんである。

ちなみに本名は矢口床子であり、ライターである。

 

今回の冒頭で紹介されたコースターの事故に関する真相について、

匿名のタレコミがあり、真相を聞くためにやってきたそう。

果たして、リークしたのは誰なのだろうか?

 

 

捜査が進むと、 

菊川とともに監視カメラの録画映像をみてみることに、

すると、ロッキー君の着ぐるみを着た何者かが登場。

東を撲殺して去っていく姿が映っている。

いったい着ぐるみを着ていたのは誰なのだろうか?

 

すると、アマゾンクルーズの監視カメラにロッキー君の姿が、

今度は日野が危ない。

 

アマゾンクルーズに向かう一行。

待ち受けていたのは、川に浮かんだ日野の姿だった。


第3章 本当の罪人

日野は感電死だった模様。

またも脅迫状通りである。

 

しかし、今回は脅迫状は無く、

もう事件は起きないのだろうか?

黄味島社長はすでに釜石を犯人扱いしている。

 

そんな中、深森から4年前の話が語られる。

 

冒頭でのコースター・アルマゲドンの事故。

それは関係者を呼んでの試乗会で起きた脱線事故であり、

法外な示談金と関係者を抱き込んで雇うことで、

黄味島社長がもみ消したのであった。

 

普通そんな死亡事故となればマスコミが騒ぐはずであるが、

同じ日にとある新興団体による大量虐殺事件が発生。

それにより、世間の目には触れることなく揉み消しがうまくいったらしい。

 

なお、この大量虐殺事件、

生王「僕が癸生川が出会った事件だ」という話をしている。

当時はさらっと流してしまったセリフであるが、

なんとこちら、第9作目永劫会事件のことなのである。

3作目ですでに9作目の伏線が張られていたことに再プレイで気付き、

ここは別の意味で鳥肌が止まらなかった

 

そして、今回殺されているのは、

当時の事故に関わっていた、日野であった。

残るは、釜石・・・

これは釜石危ないなーと思っていた矢先、

釜石がステージで首吊り死体で見つかったとの連絡が入ったのであった。


最終章 堕天使の罠

釜石の遺書が見つかる。

本当にこれを書いたのは釜石なのだろうか?

 

矢口も、事故の真相をタレコミした六木さんには会えず。

 

なお、捜査の中、癸生川が来ているらしいことがわかる。

小学生相手にカートで対戦を挑むあたり、奇人すぎる。

 

状況証拠的に自殺の可能性が高いとのことで、

警察の捜査は終息方向に進んでいく。

 

ただ、あきらめない伊綱と生王が捜査を続けると、 

着ぐるみから香水の匂いがすることがわかり、

黄味島菊川が怪しいことが判明。

そこから黄味島を問い詰める。

 

まず、脅迫状の差出人が違う。2通目は別人。

「御使い」の読み方がポイントであり、

釜石の発言 → おつかい

遺書の記載 → みつかい

この差分で気付いたという伊綱さん、半端ないっす。

 

なにはともあれ、

黄味島社長がやろうとしたことは、

・保険金狙いの火災

・釜石に責任をなすり付けて追放

・探偵への調査依頼(形だけ)

・釜石の遺書の偽造

これだけだった模様。

 

そうなると、着ぐるみの香水の件から、

犯人は一人しかいない。

 

そう、菊川だったのである。

 

菊川は、ほぼ常に伊綱と生王と行動を共にしていたが、

管理室の監視カメラ映像をすり替える技術を持っていたので、

アリバイが作り放題なのである。

 

東は釜石から剥ぎ取った着ぐるみを着て撲殺。

日野は感電死させておき、管理室であとから録画映像を見せる。

釜石は予め殺しておき、電動装置で吊り上げた。

 

と、殺害方法がわかったところで癸生川登場

今回の事件の真相を語り始める。

 

4年前の事件は、

黄味島社長のシャングリラ乗っ取り計画

コースターの事故は、なんと計画殺人であった。

 

実行犯が日野、それをネタに脅迫してたのが釜石だった。

なお、タレコミした六木深森であり、が事故の被害者だったよう。

菊川の父は設計士、事故の罪をなすりつけられたらしい。

そりゃ殺意も芽生えるわなあ。

 

~~~
多くの悲鳴の元に立っているこの遊園地を

いつしか人は、死者の楽園と呼ぶことになった。

 ~~~

 

という綺麗な締めでエンディング。

いやー、切ない話だったなあ。

 

 

と思っていた矢先、

終盤にかけて何やら怪しい動きをしていたあの人が、

エンディング後に再登場。


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そう。

今回の事件は、

久美浜(あみあみ)が裏ですべて情報操作しており、

菊川をそそのかして殺人事件が起こるように仕向けたのだ。

こいつが何も動かなければ、何も起きなかったのに。

 

そして、これからも伊綱を苦しめる発言。

しかし、証拠は何一つないので逮捕もできない。

堕天使は楽園を飛び去って行ったのであった。

 

死者の楽園とは我々が暮らすこの世界のことなのかもしれない。

 

という地の文でEND。

 

うひゃー!かっこいい締め!

 

エンディング後に、こういう後に続く要素を出してくるのがうまいよね。

 

なお、このあみあみは、

後のシリーズでも裏で暗躍していることが示唆されている。

 

いやー、いつかコイツを逮捕できるエピソードを見てみたいわけだが、

いったいそれはいつになることやら。

今後に期待である。

 

~~~~~

ということで、

今回も最後まで楽しみがいのある推理アドベンチャーであった。

 

連続殺人なので、気持ちのいい話ではないが、

意表を突かれる展開と、過去の事故と複雑に絡み合った事件の真相

そして、暗躍する黒幕の存在

今後のシリーズに絡む話や、永劫会事件の存在もチラっとでてきて、

やはり、欠かすことのできない一作だな、と思った。

1作目からどんどん面白さが増していくのはさすがの一言に尽きる。

 

 

そしていよいよ、来たる6/24は、

第4作目白鷺に紅の羽の配信日である。

本当に切ない、心に刺さるストーリーなので、

推理ものが好きな方に限らず、ぜひプレイしていただきたい一作である。

 

公式の紹介ページはこちら。

gmodecorp.com