※2年前の限定麺に関する記事です。
2015年7月最後の土曜日。
花火の音が鳴り響く中、長蛇の列に並び続けている。
横を通り過ぎる浴衣の若者達は、
行列に並ぶ我々を横目に見ながら川の方へと駆けていく。
彼らにとっては、わざわざ花火大会の日にラーメンを食べるために行列に並ぶなんて考えもしないだろう。
一方で、自分のようなラーメンマニアにとっては、
「人気店の行列が少なくなるタイミングはいつなのか?」というのが最大の関心事であり、
「世間が花火大会に注目している今がチャンスだ!」と当時の自分は思って、わざわざこの日を狙って並びに行ったのである。
しかし、その目論見は外れ、実際に行ってみると流石の大行列。
1時間以上並ぶことになるとは思わなかった。
そして、ようやくありつけた期間限定麺がこちら。
自家製コンビーフとローストトマトの和えそば 1200円
とにかくメインの2つの具材が抜群。
自家製コンビーフは、脂肪分が少なく、非常に柔らかくて味も濃厚。
ローストトマトは生のトマトよりの甘さが増しており、程よい酸味もあるため、コンビーフとも良く合う。
シャキシャキの玉ねぎのマリネも心地よい良い歯ごたえであり、トマトとはまた違った酸味を味わえるのも良い。
ルッコラやカイワレも絶妙な苦味。
自家製の錦糸卵もしっかりと味が付いている。
それらの具材と一緒に食べるのはモチモチした縮れ平打ち麺。
独特の食感も素晴らしいが、小麦の香りがしっかりと堪能できるのも良い。
縮れ平打ち麺に絡む絡む。
これまで食べた冷やしラーメンの類は、たいていスープがサラッとしており、あまり麺に絡まないというイメージだった。
そのイメージを覆される「平打ち麺×ジュレ」の衝撃は凄まじかった。
ということで、2年経った今でも、
冷やしラーメンというジャンルでは、
この一杯が個人的に最も完成度が高いと思っている。
ラーメンというより「極めて上質な懐石料理を食べている」という感覚であり、
そんな感覚にさせてくれるのは、この店しかない。
冒頭にも書いたが、この日(2年前)がこの限定麺の最終日であり、もう二度と食べられない事が残念で仕方がない。
一期一会とはまさにこのこと。
いつか、リバイバルしてくれるのではないかと期待して、夏になると毎週くろ㐂の大将ブログをチェックしている。
ただ、毎週出ている新作限定麺も気になるし、
基本の塩ラーメンや味噌ラーメンも変わったらしいということなので、
並ぶの覚悟で近いうちに再訪してみようと思っている。
前回行ったのが↓の記事を書いた約3か月前ということになるので、
さすがにそろそろ行かなくては…。