天空シリーズの第1作目。
最初はファミコンで発売され、その後PS1でリメイク、DSでリメイク、スマホでリメイク、とかなりの数リメイクされている名作である。
自分はDSで遊んだので実はわりと最近だったりする。
このDQ4の最大の特徴は、全部で6章からなる壮大なストーリー。
1〜4章での主人公たちが5章の主人公である勇者のもとに集まって、全員で魔王を倒しに行くというなんとも熱い展開。
1〜4章でそれぞれのキャラのバックボーンがわかるので5章では誰を使うか迷ってしまう。
キャラが4人以上になって、控えメンバーを決めなければいけないという辛さも、このドラクエ4が初めてである。
そして、リメイクで追加された6章では5章のラスボスが仲間になって、さらにその黒幕を倒しに行くという斬新な展開。
自分はリメイクしかやったことないが、ラスボスが仲間になるというのは新しかったのではないだろうか。
各章ごとに振り返ってみたいと思う。
1章はライアンとホイミンの話。
ライアンにあまり思い入れはないが、のちにどこかの街で人間の姿となったホイミンとの会話が感涙もの。
「僕はホイミンと言う旅の者です。
ライアン様に どうか無事で旅を続けられますよう お伝え下さい。
そしてホイミンが とても感謝していたと……。では……。」
実は再会できないわけだが…、切ない。
2章はおてんば姫アリーナを中心にした冒険物語。
この2章のフィールド曲はかなり好き。
パーティも打撃のアリーナ、回復のクリフト、呪文攻撃のブライとバランスが取れていて、冒険していて楽しい。
ファミコンではクリフトのAIがかしこくないというネタがあるらしく、「ザラキ」ばかり唱えるとかどうとか。
「めいれいさせろ」で使う分にはクリフトはベホイミあるしスクルトあるし、これ以上ない回復役。
3章はトルネコの話。
短いし、一人旅なのであまり好きではないが、ひたすら金稼ぎできるのは面白い。
はがねのつるぎを買いまくっておいて5章で換金するというテクニック。
それにしても、奥さんのネネさんは料理も上手で商売も上手で素晴らしい。
(しかも美人という設定らしい)
4章はモンバーバラの姉妹。
この4章はフィールド曲と戦闘曲(ジプシーダンス)が素晴らしい。
ストーリーも錬金術師の父エドガンの敵討ちということで非常に分かりやすい。
でもミネアとマーニャの二人もそれに負けじと強いので、なんとかなる。
とくにミネアはフバーハとベホマラーが使えて優秀なので最後まで一軍だった。
この章で、進化の秘法など、ストーリーの核心にせまる内容がでてくるため、実質この章から本番が始まったような感覚がある。
5章はついに勇者にスポットが当たる。
冒頭、村が焼き討ちにされて、幼馴染を含め村人全員を殺されてしまい、一人寂しく故郷を旅立たねばならないという、シリーズでも1位2位を争う悲壮な幕開け。
哀愁のある名曲「勇者の故郷」を聴きながらの一人旅はなんとも切ない。
ただ、馬車をゲットしてからはフィールド曲が「馬車のマーチ」となるので、勇者の故郷が聞けるのは意外とわずかな期間だけである。
ストーリーは序盤で倒すべき敵であるデスピサロの名前が明らかになり、
全員が集まってからは、「いかにしてデスピサロを倒すか」という目標にただひたすら向かっていくので、話は分かりやすい。
途中で、天空の武具を集めたり、天空城に行ってマスタードラゴンに会ったり、
天空シリーズではおなじみとなる展開も待っている。
また、敵では中ボスとしてエスタークが登場する。
「モンスターズ」では?系で登場したので、ラスボスなのかと思いきや、
まさかの途中での登場となった地獄の帝王。
しかも、永い眠りから目覚めたばかりということで、あっけなくやっつけることができてしまう。
なんだか拍子抜けだったのだが、次回作で彼の本当の実力を痛いほど実感することになる。
そして、迎えるラスボス:デスピサロ戦。
「進化の秘法」を極めたということらしく、ダメージを与えるたびにどんどん変身していく。
このどんどん変身していく過程は、小学校の頃にPS1版で遊んでいた友人に力説されていたためほんのり知っていたが、たしかに少年の心をワクワクさせるような、どんどん禍々しくなる変身であった。
それに、変身するたびに力が増していくのはさすがラスボス。
最終形態の輝く息がフバーハ切れたときに入ると本当に痛かった。
6章は改心したピサロを仲間に加えて、
ロザリーの命を奪った裏切り者であるエビルプリーストを倒しに行くストーリー。
まず、ピサロが鬼のように強い。
ムーンサルト使えばザコは一掃できるし、呪文も多数覚える。
ただ、進化の秘法は捨て去っているため、輝く息を使えないのは残念。
FC版では存在しなかった「マダンテ」も使ってくる。
運が悪いと3回行動することもあり、マダンテで受けたダメージが回復しないうちに、「輝く息×2+わしづかみ」なんかが来ると、レベルが高くても壊滅状態になる。
エンディングでは、仲間たちがそれぞれの居場所へと帰っていく中、主人公が故郷に戻るわけだが、このシーンがまた切ない。
荒れた故郷に戻って「平和になったけどここはもう戻らないんだな・・」なんて思って、
荷物だか武器だかをどさっとおろした主人公の前に光が・・
この時現れたシンシアは復活したのか、あるいは幻なのか。
解釈はプレイヤーにゆだねられるわけだが、
個人的にはシンシアは幻である説に一票。
世界樹の花はロザリーにつかっちゃってるしね。
さすがにポンポン復活しちゃったらハッピーエンドすぎる。
勇者が地道に故郷の復興を目指すというくらいがしっくりくるかなと思う。
ということで、
その後の派生シリーズでもDQ4のキャラが何度も登場していて、人気が高い作品なんだなと感じる。
何より、ボスを含めて各キャラのバックグラウンドを深堀りしているから、キャラクターに愛着が湧いたことが楽しめた要因であると思う。
時間を空けて、ストーリーを忘れた頃にもう一度やり直してみようかな。