初めて行ったのは「昼のセント酒」というドラマが放送されていた去年の今頃である。
※タイトルはそのドラマのオマージュ
ちなみに昼のセント酒とは、
銭湯の後のビールだけが唯一の楽しみという、
冴えないサラリーマンが主人公のドラマで、
銭湯とその後のビールや料理をひたすら楽しむ
主演の戸次重幸さんをただただ眺めるだけのドラマな訳だが、
松重さん同様、美味しそうに食べる&飲む演技が素晴らしく、
ついつい見てしまうドラマの一つであった。
そんなドラマを見てしまった翌日、
突然友人から遊びの誘いが入り、なぜか「銭湯に行こう」ということになった。
銭湯は北千住の大黒湯。
老舗の銭湯であり、風情もあってなかなかの良いお湯であった。
長湯が苦手な自分は早めに出てきてしまったので、
その後に行くメシ屋を探す担当となった。
どこかいい店が無いかと考えたとき、
ラーメン屋やチェーンの居酒屋はいくつも浮かんだが、
銭湯の後でラーメンは違うし、ありふれた居酒屋に行くのはちょっと…
ということで、
いろいろ調べていくうちに目に留まったのが、
今回紹介する「焼肉 京城」であった。
焼肉ならビールもうまいはずだし、
「良い肉をとにかく食べたい!」と強烈に思ったのは覚えている。
松阪牛と近江牛のA5ランクをリーズナブルに食べられると評判の老舗焼肉屋。
駅近ではあるが、路地の奥まったところにある店で、初見ではなかなか入りづらい。
一緒に行った友人も、本当にここか?大丈夫か?というリアクションであった。
路地の奥の方だが、店自体は広く、1階と2階合わせると100席以上あるとのこと。
その日は直前の予約だったが、時間も早かったため、容易に入ることができた。
一杯目に頼んだのはもちろん生ビール。
それが来た瞬間、
「キンキンに冷えてやがるっ…!(byカイジ)」
と思わず叫びたくなった。
その美味しさは言わずもがなで、
持病の関係上、1年以上ぶりのビールだったこともあり、それはもう格別であった。
(なお、ビールは翌日に何もなく、調子の良い時に最初の一杯だけ。という条件でだけ飲んでも良いという自分ルールにしている)
そして、最も美味しかったメニューがこちら。
松阪牛特選炙りロース
※値段はたしか1900円くらい。
炙る程度にサッと焼いて、わさび醤油で頂く。
さすがA5ランクだけあって、安い肉とは脂の質が全然違った。
確かにサシは多めだけど、ちゃんと肉の味も強く残っていて、ただ脂ばかりではないのが良かった。
食レポでよく言われる「溶ける」って、こういう時に使うのか!
と1人で納得していたのを覚えている。
そして、なぜ今記事にしたかというと、実は昨日再び行ったからである。
今度は、「盛り合わせ」に挑戦してみた。
まんぷく盛り
※6500円くらい
タン、レバー、ハツ、鶏モモ、ハラミ、ロース、カルビ、野菜
以上7種類の肉が1人前分ずつ入っている。
この店のレベルでは、どれも「並」クラスなんだろうけど、
他の焼肉屋で食べたら全て「上」クラスレベルの肉であった。
タンはちゃんと厚みがありながらしっかりコショウが効いていたし、
ハラミがとにかく柔らかくて絶品。
ロースは先程「特選」を食べたばかりなのに、それに負けないくらい美味しかった。
この盛り合わせはボリュームもかなりあって、
サイドメニューも注文する予定であったが、
結局頼まずに満足してしまった。
老舗感溢れる焼肉屋だけど、ここまで人気なのも頷けるクオリティとコスパであった。
また来年も暑い日に、銭湯からの焼肉という流れでA5ランクを味わいに来たい。