腸壁を削って美味い物を食す

元潰瘍性大腸炎(軽症)患者であった筆者(現在は完治済)が、症状が再燃するリスクを覚悟してでも食べたいと思うほど美味しかった逸品(主に麺類)を紹介していくブログです。不定期更新ですが、地道に書き進めていきます。よろしくおねがいします。

439. かすうどん@しゃかりき432゛(大阪・福島):油かすを初めてじっくり味わう!

前回に引き続き、大阪出張編第3回。

kenshinkk.hatenablog.com

 

前々回、前回と、初日の夜からいきなり2食いったうえ、

濃厚なラーメンを食べていたので、

2日目は学会会場周辺でアッサリめなお店を探すことに。

時間の都合上あまり遠くまでは行くことができないという制限の中、

見つけたのがこちらのお店。

しゃかりきシミズさん。

「432゛」と書いて「シミズ」と読ませている。

 

うどんが食べられる居酒屋ということで、

ランチにうどん定食を出していたので、

「これだ」とびついて入店。

 

出汁文化である大阪のうどんはもともと興味があったので、

それを食べてみたい気持ちもあった。

 

注文したのは、名物となっている「かすうどん

 

かすうどん定食

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うどんは大盛り無料であり、

かやくご飯と小鉢の冷やっこも付いてくる。

 

 

まずはうどんのスープから一口、

繊細な出汁の味が押し寄せることを思い浮かべていたのだが、

意外なことに、「甘い」という第一印象。

それを出していたのが、「かす」こと「油かす」であった。

 

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「油かす」とは

牛の小腸(ホルモン)を細かく刻み、油でじっくりと揚げ、水分や余分な脂分を飛ばしたもの。

大阪府南河内地方で昔から一般的に食べられている食材である。

油という名前が入っていながら、余計な脂肪分は飛ばしているので、

意外なことに低脂肪かつ高たんぱくであるとのこと。

なかなか優秀な食材である。

そもそも、油かすの第一の存在意義は「保存」、

生のままだと長くは保存できない牛の小腸を油かすにすることによって、

長期間、保存できるようにし、なおかつそれを料理に使っていたのが始まりらしい。

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そんな油かすから、じわっとにじみ出た肉のうま味が加わったスープは、

独特のコクと甘みがあり、それが第一印象の甘みの正体であった。

トッピングとして入っている油かすは、

外がカリカリとしていて噛むとスルメのような歯ごたえがある。

程よい香ばしさもあって、それが良いアクセントにもなっている。

麺はコシのある讃岐風ではなく、やや細めで柔らかめのうどん。

これが関西風なのだろうか。

この柔らかい麺がスープの風味と非常によく合っていた。

 

斬新なおいしさにあっという間に平らげてしまうと、

食後にはアイスコーヒーがついてきた。

なんて至れり尽くせりな定食だろうか。

 

夜に何を食べるか検索しながら午後のセッションへと向かうのであった。

 

次回、大阪出張編④に続く。