10/4までの季節の限定そば。
北海道産の函ブリを使った鰤塩そばを食べてきた。
平日の11:30だったが、20人以上の大行列。
さすがの人気の高さだった。
自分は午後に用事があったため、この日は会社は休んでいたのだが、きっちりスーツを着込んだサラリーマン風の人や、家族連れの人もたくさん並んでいた。
彼らも仕事が休みだったのだろうか。
小1時間並んでようやく入れたと思ったらすぐに着丼。
鰤塩そば1300円
紅葉型のお麩が乗っていて、見た目からして秋っぽい。
スープを一口飲むと、インパクトは少ないのだが、ものすごく上品な旨味たっぷりの出汁の味わいが口の中に広がる。
ブリ単独のダシではなさそうだなーと思いながら味わっていたが、
大将のブログによるとブリと羅臼昆布で取ったダシに生姜オイルを合わせているということであった。
いやー奥深い。
いつもいつも限定麺のスープには感動しているが、今回は一段と優しいスープで、飲み干し必須であった。
麺は自家製の平打ち麺で、スープに合うように小麦を組み合わせたらしく、香り・モチモチした食感・喉ごし、ともに最高である。
そしてまた具がすごい。
・函ブリ煮(切り身2切れ)
・大根煮
・九条ネギ
・ほうれん草と菊花のおひたし
・椎茸
函ブリ煮は反則級の柔らかさであり、箸で容易に切れてしまうレベル。
脂も乗っているし味も濃厚。これまで食べてきたブリは一体何だったんだろうかと思う美味しさ。
ブリというと濃い醤油味だったり、照り焼きの甘辛だったりすることが多いので、今回のような塩ベースの煮付けがここまで美味いというのは知らなかった。
そして、その美味しいブリとともに煮込まれて旨味をたっぷり吸った大根はもう最高。
こちらも箸ですっと切れる柔らかさで、もう一つ食べたいくらいであった。
九条ネギはスープやブリと相性抜群。なかなか香りも強くて他の香りとの相乗効果を発揮していた。
ほうれん草も、細かく刻まれていたスープとよく混ざり合うので食べやすかった。
椎茸は、ブリ出汁で煮込まれていたこともあって、こちらもしっかりスープを吸っていた。正直椎茸はそこまで好きではなかったので、一見かなりの大きさで食べれるか心配だったが、全然美味しくてサラッと食べてしまった。
そして、すだちは、徳島県神山町で無農薬栽培されたこだわりのもの。
後半にスープに絞ると爽やかになって美味しくなるのはもちろんなのだが、完全無農薬栽培ということで、「水のコップに入れて飲んでみてください」と店員にオススメされる。
その通り飲んでみると、レモン水ならぬすだち水となって、これまた絶妙な爽やかさで美味しい。勿体なかったので、3杯くらい飲んでしまった。
そして、これで終わりではなく、限定サイドメニューも至高の逸品。
まずは、漬け鰤ご飯。
漬け鰤の生と炙りが1枚ずつ乗っているのだが、きっといい部位を使っていたに違いないというほど両者やわらかく、もうどちらも味付けが最高。
これらを数枚ずつのせて丼として1000円くらいのメニューになっても普通に食べに来るレベルで完成度が高かった。
カマのブリ大根
こちらは麺の上に乗っているものとは違ってカマの部分だったが、こちらもなかなか味わい深かった。
カマなので食べられない部分も多かったが、ついている肉は特有の脂の豊富な1番美味いところ。
実は麺が来る前にこちらが先に出されていたのだが、待っている間に細かい部分までつついてすっかり食べてしまった。
大根も、言わずもがなの美味さ。スープの吸い方がえげつない。
今思えば、こちらは限定麺が売り切れてしまった時に、レギュラーメニューと一緒に頼むものだったのかもしれない。
ただ、貴重な函ブリの違う部位の肉を食べられたので、結果オーライだった。
神楽南蛮の鶏味噌御飯
こちらはちょっとピリ辛。
神楽南蛮という新潟県特産の唐辛子を使った鶏の肉味噌で御飯が進む進む。
唐辛子といっても辛さは控えめだったので、大丈夫だったのではないかと信じている。
とはいえ、さすがに唐辛子なので、味見程度にしておいて残りは同行していた父に食べてもらった。
ということで、最後のメニュー以外はブリ祭りだったわけだが、ブリという魚の実力を見直さざるを得ないほど素晴らしいメニューであった。
前から好きな魚ではあったが、ここまで美味しくなるとは、驚きである。
毎回ここで限定麺を食べるたびに、何かしらの感動をもらっている。
一応ラーメン屋なわけだが、正直もうラーメンという範疇は完全に超えている気がする。
営業時間的にたまにしか行くことが出来ないが、気になる食材の限定麺が出た時には積極的に食べに行こうと改めて思った。