言わずと知れたつけ麺の名店。
創業当時は大崎にあったらしいのだが、あまりに並びすぎて近隣住民から苦情が来てやむを得ず閉店したという伝説が残っている。
その後、東京駅のラーメンストリートや、スカイツリーのソラマチに支店を出したり、姉妹店をチェーン展開させるなど、六厘舎グループとしてすさまじい発展を遂げている。
なお、今はもろもろ周辺環境への配慮がされたのちに、大崎店が復活したらしい。
私は姉妹店である「舎鈴※」やタンメン「トナリ」には何度も通っており、上記のエピソードもいろいろと知っていたことから、すっかり六厘舎を食べたことがあるつもりになっていた。
しかし、よくよく考えてみたら、本家の六厘舎のつけ麺をしっかり一人前食べたことが無いことに気が付いた。
厳密にいえば、2012年の「つけ麺博」にて、友人が食べていたのをほんの少し味見したというだけである。
いつか腹いっぱいになるまで食べたいものだなあ。
そう思っていた矢先、東京駅を使う出張があった。
帰りに地下の八重洲ラーメンストリートに向かうと、幸運なことに六厘舎の列がいつもの半分以下!
これは並ぶしかない。30分なんてすぐだ。
2018年にして念願叶う瞬間がようやく訪れたのである。
つけ麺(中盛)
これぞ王道の「濃厚豚骨魚介つけ麺」というべき一品である。
麺、スープ、具材のバランスがとにかく絶妙。
濃厚な旨味だけが抽出された濃厚豚骨魚介スープに、もちもちした極太麺。
つけだれには、たくさんのネギと角切りチャーシューが漂っており、上に追加の魚粉も乗っている。
「これだよ、これ」と叫びたくなるほどの王道感。
上述の「舎鈴」より断然濃厚で、旨味がぎゅっと詰まっている印象。厳選された豚骨を12時間も煮込んでいるだけのことはある。
また、麺についても「舎鈴」よりも太く、モチモチ感も強くなっており、濃厚スープに合わせて調整されている。
そして、卓上の柚子粉末が入れ放題なのも嬉しい限り。
途中での味変えにはもちろん、スープ割後に入れても美味い。
また、同じ卓上には黒七味もあったので、辛いのが得意な人は麺に途中から降りかけても美味しいと思う。
オープンから長年経って、味が変わってしまう店も多い中、ここまで王道中の王道を貫いてくれるお店はうれしいものである。
まあ、忙しい中、1時間以上並ぶか?と問われると、正直あまり並びたくはないので、今回のように新幹線等で東京駅を使う出張や、よほど暇なときだけかな。
それか、おみやげつけ麺(冷凍)を持ち帰り、自宅での調理にも挑戦してみようと思う。
ということで、濃厚豚骨魚介系のパイオニアとしてこれからも頑張っていただきたい六厘舎さんでした。
※姉妹店「舎鈴」の記事