腸壁を削って美味い物を食す

元潰瘍性大腸炎(軽症)患者であった筆者(現在は完治済)が、症状が再燃するリスクを覚悟してでも食べたいと思うほど美味しかった逸品(主に麺類)を紹介していくブログです。不定期更新ですが、地道に書き進めていきます。よろしくおねがいします。

927. 元祖生肉塩成吉思汗(生ラム塩ジンギスカン)と牛トロライス@炭火焼 八仙 (すすきの)

北海道シリーズ第3回は、

2日目の夕食である。

 

なお、昼食は、ネギラーメンの名店

喜来登さんに再訪したため省略。

詳細は前回記事を参照。

kenshinkk.hatenablog.com

今回もすこぶる美味しかった。

 

さて、本題に戻ると、

今回のオーダーは、

北海道ならではのジンギスカン屋さん。

このジンギスカン屋選びが、

今回の旅行で一番難航したといっても過言ではない。

 

狙いとしては、

北海道でしか行けない店に行きたい

というただ一点である。

 

有名店「松尾のジンギスカンは、

都内にも多数あるのは知っていて、

最近「だるま」も都内に進出したとのことで、

まだ東京に出てきていないお店の中から、

美味しそうな店を探していったのである。

 

また、旅行の行程から、

21時以降に入店で予約できるお店、

に絞っていたので、

そうなるとかなり選択肢は限られてくる。

 

そんな中見つかったのが、こちらのお店。

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炭火焼 八仙さんである。

 

色々調べていくと、

何かの番組で向井理さんが紹介していたそうで、

神の舌を持つ男※を信じて、

予約しようということになった。

(※以前、向井さんが主演していたドラマ)

 

ただ、この予約が超絶難関であった。

一応、食べログでは予約可能となっていたのだが、

全く電話がつながらないのである。

二人合わせて数日にわたり10回は電話しただろうか。

運よく電話がつながり、

21時半が空いているとのことで、

無事に予約できたのである。

いやーラッキーであった。

 

お店に行けることが決まり、

本腰を入れて口コミを読んでいくと、

どうやらこのお店にメニューというものは存在せず、

このお店の独自ルールがいろいろとあるらしい。

 

なお、メニューを検索して出てきた画像がこちら。

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なんかもう他のもので価格が隠れているし、

どうやらこのメニュー表も機能していない模様。

果たしてどうやって注文するのだろうか?

 

そんなことを考えながらも、

お店に入っていくと・・・

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机の中に七輪が埋まっていて、

そこに網が乗っているという、

なかなか独特な光景。

 

ふたりで行ったので、

向かい合わせに座るように指示されるも、

やっぱりメニュー表は写真の通りであった。

 

何を頼むべきか迷っていると、

店員さんが説明してくれて、

基本的にジンギスカンの肉を2人前出すから、

あとは追加で注文してくれとのことである。

 

飲み物は、口頭で読み上げられた中から選ぶのだが、

とりあえずビールにすることにした。

 

まずはお通しとしてこちらが出てきた。

 

クラゲと山わさび

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これがめちゃくちゃ美味しい。

刺身くらげがポン酢に浸かっているのだが、

上に乗る山わさびが非常に爽やかで、

後述する肉の合間にも食べるのもアリ。

これは素晴らしいつけ合わせであった。

 

そして、肉と一緒に食べてね、

と言って出てきたのがこちら。

 

ネギ

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メニュー表が正しければ、

単なる「ネギ」が正式名称だろう。

これがただのネギではなく、

ごま油に浸っていながら、

辛味もしっかり効いていて、

これは単体で食べても美味しいやつ。

だが、今回は肉のために取っておく。

 

生ラム塩ジンギスカン

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満を持して登場したのが、

生ラムジンギスカンである。

隣の人がサガリを頼もうとしていたのだが、

どうやらサガリは別の八仙さん(姉妹店?)でのみ

注文することができるメニューのようで、

店員さんから

「ウチは肩ロースだけだから、ごめんね」

との言葉が飛び出した。

こだわり一点集中とはまさにこのことで、

そのクオリティはすさまじいものであった。

 

まず1枚1枚の大きさと厚さがすごいのだが、

実際焼いていくと、こんな感じ。

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もう網の上での存在感が凄い。

一度に焼けるのは2~3枚までだよ、

という店員さんのお話も納得。

 

まずは片面を焼き色が付くまで焼いて、

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もう片面にも火を通したら、

いよいよ食べごろである。

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そして各自でハサミでカットしていき、

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ネギを乗せて、食すのである。

これがもう最高どころの騒ぎではない。

 

この分厚さからは想像もつかない柔らかさと、

羊肉の強烈な旨味がありながら臭みはゼロ。

漬け込まれた塩ダレの味も抜群で、

辛味ネギとの相性もこの上ない。

 

ジンギスカンって、

こんなおいしい食べ物だったっけ?

 

そう思わせられるぐらい、

これまでのジンギスカンの常識が覆る味だった。

 

あっという間にデフォルトの肉が消えていったので、

追加注文したのは言うまでもない。

 

もちろん、例のジンギスカン鍋を使って、

野菜もたくさん使うタイプのジンギスカンも、

勿論好きなのだが、

このような肉に特化したジンギスカンは初めて。

ジンギスカンにも色々な流派があるのだなぁ、

ということが知れて勉強になった。

 

そして、ライスとして注文したのは、こちら。

 

牛トロライス

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冷凍の牛トロフレークがたっぷりかけられており、

見るからに美味しそうな丼である。

これは知らないと頼めない。

口コミを見ておいて良かった。

 

ご飯の温かさでトロトロになった牛トロフレークから、

上質な脂が溶け出してご飯全体に馴染んでいき、

それを一気に掻き込んで食べていく。

食べ進める度にどんどん旨味は増していき、

脂っぽいはずなのに、サッパリ食べられる。

正直もう、ひとくちひとくちが幸せ過ぎた。

 

一杯の量がわからなかったので、

加減してふたりで一杯だけしか注文しなかったのだが、

ふたりで取り合いになるぐらい、

あっという間に平らげてしまったのを覚えている。

これは2杯頼んでおけば良かったなー、

と後悔するぐらい、美味しすぎる丼であった。

 

ということで、

予約もつながるまでが大変で、

上述のお店の雰囲気からもわかるように、

まさに古き良き時代のお店という印象である。

ただ、それを乗り越えてでも、

ここでしか食べられない味を提供する

というまさにその一点に突き抜けたお店で、

本当に心から感動する食事体験であった。

予約してくれた妻には感謝である。

 

なお、当然ながら、

会計は現金のみなので、

行かれる方は注意していただきたい。

 

また、七輪の熱で暑さが半端ではないので、

行かれる際はぜひ薄着で。

 

ということで、

北海道シリーズは次回に続く。