腸壁を削って美味い物を食す

潰瘍性大腸炎(軽症)持ちの筆者が、症状が悪化する可能性を覚悟してでも食べたいと思った逸品(主に麺類)を紹介するブログです。基本的に週2回(日曜・水曜)の更新です。よろしくおねがいします。

775. ドイツ出張記(前編)

先日まで行ってたドイツ出張について書いてみようと思う。

 

今回の行先は、

ドイツ・デュッセルドルフ

 

毎年行われている医療機器の国際展示会に参加するのが目的だ。

あまり言うと身バレしそうなので、

ざっくり視察が目的ということにしておこうと思う。

 

最初、こんなコロナ禍で海外なんて、

と思っていたのだが、

9月頃より、海外からの日本へ帰国する時の規制が緩和されて、

予防接種3回の接種証明書あるいは、

出発前直近のPCR陰性の結果を登録すれば、

問題なく入国できるという、

ファストトラックというシステムができたらしい。

それならば!ということで、

立候補して行ってみることにしたのである。

 

色々と準備を重ねて迎えた出発当日。

23時台に搭乗するという便であった。

昔はあったようであるが、今はデュッセルドルフには直行便が無く、

パリ、ヘルシンキ、ロンドンなど、

どこかの都市を経由しなければならない。

今回選択したのは、

パリ・シャルルドゴール空港経由の乗り継ぎ便。

14時間のロングフライトの後、

2時間のショートフライトがある。

最初聴いたときは長いなと思ったが、

深夜発なので、寝ていけるから楽勝かなと、

この時はまだ思っていた・・・。

 

そもそもなんでそんなにかかるかというと

いまはロシア・ウクライナ上空を飛ぶことができないため、

下記のような北回りルートでパリまで行くために、

どの航空会社で行っても、ロングフライトになる。

南周りで行った場合、偏西風の影響を受け、

こちらでも15時間くらいかかってしまうらしい。

 

北回りルート(ロンドンの例)

ということで、上記のように、

アラスカ、北極海グリーンランドなど、

かなり遠回りするようなルートで、

フランスへと向かったのであった。

 

と簡潔にまとめて、

早々にドイツの話に移りたかったのだが、

この14時間のフライトが壮絶であった。

 

まず、それだけの長いフライトなので、

当然ながら通路側席を予約した。

自分がトイレに出やすいのもそうだし、

片側が誰もいない、というだけでも、開放感がある。

これなら、長時間寝られそうだ。

そんな安心した印象を持ちながら、

飛行機は順調に離陸したのだが、

その瞬間に、自分と横に座っていた2名のディスプレイが消えた。

本当に突然で、電源がブツっと抜けたような感じに見えた。

添乗員に説明すると、再起動してくれることに。

長時間のフライトはここで見る映画が楽しみでもある。

今回は一度ガッツリ寝ても、そこからまだ6時間とかあるので、

しっかりディスプレイは動いてほしかった。

しかし、そこから3回ほど再起動しても状況は変わらず。

再起動画面は表示されるので、LCD自体は壊れていないようだが、

しばらくするとディスプレイが消えてしまうのだった。

何度も再起動を試みるが治らないため、

次第に横のフランス人も不機嫌になってきた。

しかし、フランス語は分からない。

自分も話を振られた気がするが、フランス語は分からず、

Sorryとしか言えなかった。

その不機嫌なフランス人はそのうち乗務員と口論を始めた。

しばらくすると、前を通してくれ的なことを言われ、

なんと、奥の席から少し離れた空いている席に移ったのである。

え、そんなのありなの?

それがアリなら、自分もそうしてほしかったのだが、

乗務員はあっという間に暗闇に消えてしまった。

この日、日本人乗務員は、たった1名。

その1名を待つことにした。

しかし、待てどもなかなか来ない。

先に食事が運ばれてきてしまった。

運ばれたときに隣に人がいないことを、

フランス人乗務員に問いただされたのだが、

英語が拙すぎて伝わらなかったのか、

またディスプレイ再起動しますね

と言われてそれで終わりだった。

もちろん、再起動は失敗。

 

そして、いよいよ食事が回収されそうになった時、

ようやく日本人乗務員の方がいらっしゃる。

そこで事情を説明すると、

数列前の席に座ってた方に説明をしてくれて、

ようやく自分も移動して良いことに。

しかし、移動していいとなった席は、

いわゆる3列の真ん中席。

これから寝るというのに、両端に人がいる。

しかも、両端はフランス人の女性。

これはまずいかもしれない。

直感的にそう思ったのだが、

自分から変えてくれと言い出した手前、

撤回することもできなかった。

高いお金を払って飛行機に乗っているのに、

無料で映画を見れる権利を享受できないのは、

やはり損だ、そんな気持ちが勝ってしまった。

そんな中、移動していいですよと言われるのを、

おとなしく待っていたのだが、

機体は無情にも乱気流の中へ。

ベルト着用ランプがついてしまった。

これでは動くことができない。

食器の回収も一時的に止まってしまい、

日本人の乗務員の方からも、

「着用ランプが消えたら移動お願いします」

と言われてしまった。

刻々と過ぎる時間。

既に時計は2時半を指し、

周囲も爆睡モードとなってしまっていた。

こんな中で移動するのは気まずい・・・。

もうすでに自分も眠たかったわけなので、

そのまま寝てしまうのもアリだったのだが、

ランプがいつ消えるのか、うとうとしながら待っていた。

すると、3時ごろになってようやくランプが消え、

一目散にトイレに行くと、

すぐに前の席へと移動を開始したのだった。

 

気まずいながらも真ん中席に座り、

これでようやく映画が見れる!

そのワクワクと、強烈な眠気が戦った結果、

さすがに一旦眠ることにした。

フライトは長いのだ。

ここで6時間寝てもまだ4時間ある。

 

そう思って、瞼を閉じた10分後、

左隣の席の女性から、腕を突かれ起こされた。

フランス語で何かしゃべっている。

しかも、怒っている。

でも、聞き取れないので、

Sorry. In English?

何とかそう返したところ、

めっちゃ大きなため息の後に、

ざっくり

「ディスプレイを使わないのなら元の席に戻れ」

的なことを起こり口調で言ってきた。

どんな英語だったか、正直覚えていないが、

ニュアンスは伝わってきた。

いや、まてまて、それはこちらの自由でしょ。

と言いたかったが、

Sorry I will use it later.

としか言えなかった。

どうやら納得してもらえず、

Why?Why?と何度か繰り返し、

こいつ頭おかしいんじゃね?的なジェスチャーも、

暗闇の中ハッキリと見えていたのはわかっていたが、

知らないふりをした。

悪いことはしていない。

それでもどかない自分に対して、

明らかな怒りを込めた溜め息を繰り返し、

「寝られないのは急に移ってきたアナタのせいですよ」

という捨て台詞を吐いて、布団をかぶってしまった。

まあ、実際そんなセリフだったかどうかは、

フランス語だったのでわからないのだが、

雰囲気は明らかにそうであった。

 

まあそんなことがあったので、眠気は去ってしまい、

「何で見ないんだ」と言われて、

何も見ずにそのままでいる勇気もなかったので、

仕方なく映画を見ることにした。

本当は後で見ようと思っていた、

バリバリのアクションものであった。

それが約2時間。

睡魔に襲われながらの厳しい戦いであった。

そして、順調に1本目も見終わり、

2本目に差し掛かったところ、

また新たな事件が発生する。

 

今度は右に座っていた女性である。

この女性、何度かトイレに立っていた。

自分も席の構造上、

席を立つときはこの女性を起こさなければならないので、

それは申し訳ないなと思って、

女性がトイレに立ったのと同時に自分もトイレに行っていた。

それが何回かあった後、事件は起きた。

突然、騒ぎ始めたのである。

Where is my phone?

今度は簡単に聞き取れた。

深夜にそぐわない大きな声であった。

まずい。嫌な予感が当たった。

そう思った。

右の女性は、数分自分で探した後、

自分の席を調べさせてくれ、

と言ってきた。

もちろん協力して立ち上がったが、

携帯は見つからず。

そのうち、右の女性は不機嫌になってきた。

というより、すでにこの段階で涙を浮かべていた。

きっと相当大事な情報が携帯に入っていたのだろう。

それにしては叫びすぎな気もするが・・・。

すると突然、乗務員を呼び出し、

何やらこちらを指さして、

フランス語でまくしたてているではないか。

あれ?流れがおかしいな?

移動しても指先がずっとこっちを向いたままだな。

立たされた後、乗務員から手を挙げるように言われる。

言われるがまま手を挙げると、

突然始まるボディチェック。

いやいや、うそだろ、取るわけないじゃん。

指をさされていたのは、盗まれたと思っていた様子。

さすがに盗んでいた疑いは晴れたが、

9人くらいが席を立って、みんなで携帯のライトを使って、

床を照らしての大捜索が始まった。

 

その後も右の女性は、たびたび自分を指さして、

何らかの罵詈雑言を吐いていたようにみえた。

おそらくはじめは空いていた真ん中の席に色々置いてたのだろう。

それが、急に真ん中席を使うからと言われて、

よくわからない日本人が急に途中から割り込んできて、

そのタイミングで携帯が無くなったから、

真っ先に疑われた、ということだと予想するが、

こちらも入りたくて入ったわけではないので、

完全に不可抗力である。

 

1時間くらいはそうやって立たされていただろうか。

別の乗務員も集まってきて、探していたのだが、

全然別のところから見つかったという報告が入る。

なんと、トイレに落ちていたのだ。

おいおい待てよ、俺の数時間返してくれよ。

と言いたくなるような事件であったが、

何事もなかったかのように、

Thank you.とだけ言い残して、

ふたたび右の女性は眠りに落ちていったのだった。

 

ということで、

そこから映画の残りを見終わった頃には、

時間はもう朝である。

 

まだ頭の中は日本時間だったので、

ぜんぜん眠気は覚めてしまい、

飛行機でも朝食が提供され、

3本目の映画を見終わったところで、

長い長い1本目のフライトが終了したのであった。

 

ふう、長かった。

 

シャルルドゴール空港では、

2時間以内の乗り継ぎということで、

全く時間がない忙しいトランジットであった。

売店に寄って写真だけ取っては見たが・・・

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クリスマスセールやってるなーくらいチラッと見ただけで、

すぐに搭乗時間となってしまった。

ただ、同じ航空会社だったのもあってスムーズに乗り継ぎ、

無事、デュッセルドルフ国際空港へと到着したのであった。

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空港の1Fの様子
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ケンタッキー、チェーン店っぽいパン屋など、

リーズナブルなお店も入っていて、

このあたりは、なかなか日本に似ている。

 

まずは、ポケットWiFiを設定し、

旅の目的地である展示会場へ、

バスで向かうことにした。

 

バスや電車については後編で書こうと思うが、

空港からこの日使ったのは、バス。

1回3ユーロで片道乗車できるというシステムで、

空港から展示会場の近くまで乗っていった。

 

なお、町並みはこんな感じ。

路面電車なども走っており、なんだか日本に似ている。

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そして展示会場であるMESSEに到着。

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とここで連絡が一つ入る、

同じ会社の別の部署の人がロンドン経由で向かっていて、

既に会場についていたはずなのだが、

なんと遅延により乗り継ぎがミスって、

ロンドンに1泊していたため、まだ着いていないという。

しかも、ロストバゲージしているとのこと。

 

自分の行き飛行機の2エピソードよりも、

よほど深刻なことが起きていたのである。

ということで、

実際、人は1日遅れ、荷物は2日遅れで到着し、

なんとか展示には間に合ったものの、

しばらく同じ服でスーツでいなければならなかったのが、

非常に可哀そうであった。

いやー、長時間のフライトは大変ですね。

 

ということで、

前編はここまでにしたいと思う。

 

正直行きの飛行機でいろいろありすぎたので、

長くなってしまった。

本題に入る前に終わっている感は否めないが、

中編・後編でいろいろ書きたいと思う。

 

(中編に続く)