腸壁を削って美味い物を食す

元潰瘍性大腸炎(軽症)患者であった筆者(現在は完治済)が、症状が再燃するリスクを覚悟してでも食べたいと思うほど美味しかった逸品(主に麺類)を紹介していくブログです。不定期更新ですが、地道に書き進めていきます。よろしくおねがいします。

361. こってり@天下一品(上野店):発病以来5年ぶりの天一!

10月1日。

天一の日※」である。

※ラーメンを1杯注文すると、無料券が1枚付いてくる、年に一度の天一祭りのこと。

 

世間では都民の日ということで、上野動物園は無料になり、都内の学校は休みなので、さすがにすごい人の量であった。

自分の勤めている会社も、たまたま創立記念日ということで休みだったので、どこかに出かけたかったのだが、いざ当日を迎えてみるとそんな気にもならず。

定期券を更新しに上野にまでは出てこなければならなかったので、なんとか重い腰を上げたときに思い出したのが天下一品であった。

 

天下一品は、発病以来、長年行っていなかった。

あれだけこってりしたものを食べて、腸にダメージが無いはずがないだろう。

その先入観でずっと我慢してきた。

 

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思えば、初めて食べたのは14年前、中学3年生の修学旅行。

当時、出始めだったwindows2000&ダイヤルアップ接続で、「京都 ラーメン」で検索して最初に出てきたのが、この天下一品だった。

限られた自由時間の中で、唯一許された自由な食事。

「京都ならではの美味しいラーメンが食べたい」という一心で検索して班のメンバーを連れて行ったのだが…、まさか、すでに関東に進出していたなんて。

しかも、「あっさり」と「こってり」の2種類があることまでは調べておらず、あろうことか「あっさり」を頼んでしまったのだ。

もちろん「あっさり」も美味しかったのだが、友人に味見でもらった「こってり」のスープ一口の衝撃はすさまじく、「こってり」を食べておきたかったという後悔でその夜は枕を濡らした。

それからというもの、旅先で食事に行く際に調べる項目のひとつに「その店が東京に進出しているか」というチェック項目が加わったことは言うまでもない。

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そんな苦い思い出もありつつ、天一の美味しさを知りながら食べずに我慢し続けるという生活を続けて5年以上が過ぎた今日この頃、自分のブログを見返してみると、あることに気付いた。

「あれ、そういえば、天一よりこってりしたもの食べてね?」

ということで、天下一品上野店に並んでみることにした。

普段はあまり並ぶことはないが、さすがに無料券がもらえるとあって、10人弱並んでいた。

相変わらず回転は速く、あまり並ばずに入店。

それもそのはず、今日だけの特別メニューということで、ごはんものは特定の4種だけで、餃子やチャーハンは今日は売っていなかった。そりゃ長居できないわ。

いつものメニューなら、チャーハンくらいは頼もうと思っていたのに残念。

ということで、並だけ注文した。

こってり 730円

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ひさびさの「こってり」は格別であった。

改めて紹介するまでもないが、天下一品の「こってり」は鶏ポタージュ系の超濃厚どろどろスープ。

鶏の臭みはほとんどなく、強烈な鶏と野菜の旨味に包まれたスープを飲み込むたび、何とも言えない幸福感がある。これが中毒性というやつなのだろうか。

濃厚ではあるが、背脂系のように脂っこくはないのも個人的にはうれしいところ。

「背脂系濃厚ラーメン」との対比として、この天下一品のようなドロドロ系は「コラーゲン系濃厚ラーメン」と表現されていたりする。しかしながら、このラーメンでコラーゲンを摂取しても肌には効かなそうである。

ちなみにコラーゲンの元は鶏皮らしく、脂もそれなりに入っていて、900キロカロリー越えとなかなかヘビー。

それでも鶏がベースというだけあって、くどくなりすぎないところが長年愛されるポイントなのだろうか。

ちなみに、トッピングはチャーシュー1枚とメンマと九条ネギのみ。

チャーシューとメンマはいたってオーソドックス。

特筆すべきはやはり九条ネギだろう。濃厚な鶏スープと相性は抜群であり、麺にも絡む絡む。

もはやこのスープとネギを食べに来ているといっても過言ではない。

麺は、このどろどろスープに合わせているのか、かなり柔らかめに茹で上げられた細麺。

セオリー的には濃厚スープには博多豚骨のように硬めの細麺、あるいはがっしりした太麺が合うはずなんだが、意外にスープとネギとの相性は良さそうである。

なお、たまにスープに唐辛子が入っているので、それは避けて食べた。次回からは除いてもらおう(できるのかわからないけれど)。

なお、長年の脂を避ける生活により、さすがにこの濃度のスープは飲み切れず、どんぶりの底付近に書いてある「明日もお待ちしています」は拝めなかった。

とはいえ「明日もお待ちしています」と言われても、どれだけ胃が丈夫な人であっても連日の天一はなかなか厳しいのではないだろうか。

私も正直なところ、食べ始めは美味い美味いと思っていたのだが、食べ終わるころには、今年はもういいかなーと思っていた。1年に1回食べるくらいがちょうどいいのかもしれない。

 

ということで、

スープは飲み切れなかったものの、5年ぶりの天一はおおむね大満足であった。

無事に無料券を1枚ゲットし、帰路についた。

しかしよく見たら、この無料券、よく見たら有効期限が11月末まで。

早くも来月もう1回行かねば。年1回で良かったのに。