腸壁を削って美味い物を食す

元潰瘍性大腸炎(軽症)患者であった筆者(現在は完治済)が、症状が再燃するリスクを覚悟してでも食べたいと思うほど美味しかった逸品(主に麺類)を紹介していくブログです。不定期更新ですが、地道に書き進めていきます。よろしくおねがいします。

740. 創作塩つけ麺『富山湾産 蛍烏賊』@巌哲(早稲田):年に一度の蛍烏賊フルコースは食べ逃がし厳禁の超豪華限定!

今回は巌哲さんの蛍烏賊限定を紹介する。

これまで巌哲さんの限定といえば、

鯛をはじめとする白身魚が多かった。

 

そんな中、たまに登場するイカやタコでは、

そこまで美味しそうな出汁が出なさそうだし、

無理に行かなくてもいいかなー、

くらいに考えていた。

 

ただ、Twitterの常連さんの投稿を見てみると、

この蛍烏賊限定は毎回大絶賛されている。

しかも、旬の春先のみ、年1回のお楽しみ

これは何かあるに違いない。

 

しかも、店長さんのブログでの紹介をよく読むと、

甘鯛と帆立を合わせた出汁を使うとのこと。

そうなると、出汁も美味しそうだし、行くしかない。

 

ということで、

開店前に行ってみると、

その人気のとおり20人以上の大行列

幸いにも自分の行った日は30食あるとのことだったので、

食べ逃がす心配はせず、並んでいたのだが、

無くなるまではあっという間であった。

 

実際食べてみての感想は、

・5種の調理法で15杯の蛍烏賊を大満喫

蛍烏賊は酒のアテとしても最高

・烏賊飯茶漬けによる〆も素晴らしい

ということで、

大感動の食事体験であった。

食べることができて本当に良かった。

 

まずこの日は、

翌日がお休みということもあって、

日本酒を注文することに。

 

出てきたのがこちら。

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「裏死神」というお酒とのこと。

そもそも「死神」というお酒があり、

その死神を作っている酒造の裏メニュー的なものが、

こちらの「裏死神」とのことである。

なお、その酒造さんは6年連続金賞受賞の蔵だそうで、

品のあるきれいな酸と旨味を持つ最高の逸品とのこと。

 

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おなじみのどて焼きをアテにして、頂きます。

一口飲むと、強烈な甘みと酸味がブワっと広がって、

華やかな感じもありつつ、爽やかに抜けていく。

これは美味い。

変にあとに残ったりしないので、料理にも合うし、

いやー久々に美味しいお酒を飲んだ。

 

店長さんの解説によると、

例年よりもコメが溶けすぎて甘みが強くなったらしいのだが、

五百万石特有の酸味も残っていて、不思議な感じとのこと。

個人的には好きな甘さだったなー。

 

あまりの美味しさに1合すべて飲み干したくなったものの、

懸命にこらえて、つけ麺を待つ。

 

そしてやってきたのがこちら

創作塩つけ麺『富山湾蛍烏賊

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もうラインナップがすごすぎるわけで。

・刺身 ×4

・スチームボイル串焼 ×3

・つけ汁の具 ×4

・沖漬け ×2

蛍烏賊飯 ×2

ということで、

5種15杯の蛍烏賊祭りである。

ひとつずつ見ていこう。

 

沖漬け

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まずはこちら。

沖漬けと呼ばれる調理法で、

醤油系の味付けが一般的には多いのだが、

しょっぱさや烏賊の臭みは全くなく

柚子が効いていて爽やかでとんでもなく美味い。

これはお酒に合い過ぎる。

今回ばかりは日本酒を頼んで正解だった。

 

麺+刺身+スチームボイル串焼

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刺身は、辛子酢味噌をたっぷり付けて頂く。

これがめちゃくちゃ合う。

新鮮なホタルイカだからこそできる刺身。

プリプリの歯ごたえも素晴らしいし、

旨味もたっぷり酢味噌の酸味と丁度良い塩梅。

これもまたお酒が進んでしまう。

 

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スチームボイルされた串焼きの蛍烏賊も最高。

焼きによる香ばしさがプラスされることはもちろん、

スチームの効果なのか、全く固くなっていないのである。

柔らかさを維持しながら、

イカ焼き特有のあの香りも感じられて、

これもまた、お酒のアテとして最高であった。

 

もちろんつけ麺の具としても素晴らしいのだが、

今回ばかりはお酒が足りなくなるレベルだった。

 

つけ汁

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冒頭にも少し書いたが、

出汁には、甘鯛(身も骨も全て)、帆立柱、昆布

という超豪華な素材たちが入っている。

 

甘鯛系は何度か食べているが、

そのときのえげつないほどの旨味が思い出され、

そこにホタテ昆布の出汁が加わるなんて、

もう最高過ぎて、それだけで良いくらいですよ。

 

ただ、ここにトッピングが、

いつも以上にたくさん入っていて、

蛍烏賊×4

・京都産タケノコ

・菜花おひたし

名古屋コーチン出汁巻

・九条ネギ

・柚子

という超豪華ラインナップ。

 

特に印象に残ったのが、タケノコである。

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↑この焼き色が付いた美味しそうなタケノコが2本も。

提供直前で焼かれているようで、程よい香ばしさがあり、

それでいて全く固さは無く、柔らかい歯ごたえ

めちゃくちゃ美味しかった。

メンマとは大違い。

 

蛍烏賊めし

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追加で頼んだ蛍烏賊めしは、

蛍烏賊×2と、タケノコが刻まれたものに、

木の芽の爽やかさがプラスされており、

ご飯に烏賊の旨味がしっかりいきわたっていて、

非常に美味しかった。

 

そこに、スープ割を投入すると・・・

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みごとな蛍烏賊雑炊の完成である。

甘鯛、ホタテの出汁はさらに濃くなり、

烏賊の旨味とも合わさって増幅された気がした。

タケノコ木の芽は、

雑炊で食べる時にもアクセントとして効いていて、

ここまで計算に入っているのかと恐れ入った。

フルコースの最高の〆になりました。

 

 

ということで、

常連さんに絶賛されるのもわかる、

まさに食べ逃がし厳禁の限定つけ麺であった。

 

蛍烏賊一番おいしく食べられる時期に、

5種類の様々な調理法で、

その魅力を多面的に味わうことができ、

蛍烏賊ってこんなに美味しかったんだ」

と改めて、実感したのであった。

 

これは、絶対来年も食べなきゃなー。

またひとつ、食べたいメニューが増えてしまった。

蛍烏賊好きの方は、来年にぜひ。