久しぶりのラーメン以外の記事である。
(とはいえ少しラーメンも絡んでいるのだが)
今回紹介するつじ半さんは、
日本橋付近で和食系のレストランを探していたところ
食べログの点数が高くて驚き、
思わず食べに行くことにしたお店である。
メニューは「ぜいたく丼」一本という、
珍しいタイプの海鮮丼専門店であり、
行列の絶えない人気店である。
感想をまとめると、
・そびえたつ海鮮の塊がとんでもなく美味い
・茶漬け用鯛出汁がラーメンスープの濃厚さ
・黒七味によるとどめのアクセント
となる。
2012年にオープンしたそうで、
今年で10周年ということになる。
そもそも日本橋という地にあまり行くことが無く、
このお店の存在を知らなかったのだが、
以外にもルーツはよく知るラーメン店であった。
それが、「めん徳二代目つじ田」さんである。
※過去にアップした「つじ田」さんの記事。
2012年のオープン時にも、
その異色のコラボが話題になり、
様々なメディアでも取り上げられていたらしい。
(全く気付かなかった)
なお、店名の「つじ半」の由来は…
「日本橋 天丼 金子半之助」の店主・金子真也さんのコラボ
「つじ田+金子半之助÷2=つじ半」
ということらしい。
メニューはこの海鮮丼のみで、
松、竹、梅、特上とランクが選べる。
梅が基本となり、
そこに竹になるとイクラがプラスされ
松になると更にウニがプラスされ
様々な具材がプラスされて、
とんでもない豪華さになるらしい。
自分は、イクラがもともと好きだったこともあって、
基本から一段階だけグレードアップした竹を選択した。
ぜいたく丼(竹)
丼本体、醤油、漬物、
そして謎のソースがかかった刺身と、蟹っぽい具材。
いったいこれはどうやって食べればよいのか、
そんなことを考えていると、
本家のつじ田さん同様に、
食べ方の解説が卓上に記されていた。
まとめると次の通り、
1. 黄身醤油にワサビを溶かし丼にかけて食べる
2. 別皿の刺身は〆のために取っておく
3. お好みのタイミングで 鯛出汁を加えてもらう
※ご飯は追加可能
4. 鯛出汁にゴマ醤油で味付けした刺身を入れて〆る
ということである。
これはつじ田らしさ爆発だな、
と思いながら、
まずはメインの丼ぶりからいただく。
横から見た図↓
最初、ご飯の上に何が乗っているのか、全くわからなかった。
見た感じはネギトロかな?と思ったのだが、
どうやらそうではなく、様々な海鮮の具が塊となって
山脈のようにそびえ立っているのである。
以降、塊、と表現するが、
これがとにかくうますぎるのである。
塊のベースは、マグロをブロック状にカットしたもの。
そのなかに、
といった様々な具材たちが、
絶妙なバランスで混ぜ込まれているのである。
ここに、ダシ入りの土佐醤油に卵黄を合わせた黄身醤油が、
丁度良い塩気を与えながら浸透していくと、
箸が止まらない最強海鮮丼の完成である。
海鮮の多種多彩な食感やネギやキュウリのアクセントが爽やかで、
そこに豪華に乗せたイクラのプチプチ感と旨味が加わり、
美味しい以外の言葉が出てこない。
夢中になって掻き込んでしまい、
あっという間に丼が空になってしまった。
ただ、ここまでは第一章。
別皿の刺身と鯛出汁の出番である第二章が開幕する。
まず、鯛出汁をお願いすると、こうなる。
そこに別皿の刺身を入れると・・・
白濁するほどの濃厚な鯛出汁に、
胡麻醤油に漬け込まれた刺身を合わせた
最強の「鯛茶漬け」の完成である。
なお、この濃厚な鯛出汁には、
つじ田のスープ作りの手法が存分に発揮されているらしく、
鯛の頭を香味野菜と一度炒めて6時間煮込んで仕上げているらしい。
どうりで美味しいはずである。
刺身にかかった胡麻醤油でさらに濃厚さも加わって、
まさに鬼に金棒状態。
刺身単体でも勿論とんでもなくおいしいわけだが、
茶漬けにしてからしばらくすると・・・
このようにミディアムレア状態となって、
また刺身とはまた食感となって美味しかった。
そしてさらに、つじ田でおなじみのこちら
祇園 原了郭(京都の老舗七味屋)の黒七味である。
これがうまいのなんの。
高校生のころからつじ田に通い続けてきた自分にとっては、
黒七味の登場は歓喜でしかなかった。
通常は鯛茶漬けには山葵かもしれないが、
この鯛出汁にとっては、黒七味も相性抜群。
お茶漬けと呼ぶには失礼なくらいの、
完全に一段階上の料理となったような、
最高の〆であった。
ということで、
日本橋で大行列を作る絶品海鮮丼は、
つじ田とのコラボにより生まれた、
何段階もの感動が押し寄せる一杯であった。
特に休日は大行列が確実なので、
行列が短い時間を狙わなければならないが、
テイクアウトもできるらしいので、
近くに寄った方はぜひ。