腸壁を削って美味い物を食す

潰瘍性大腸炎(軽症)持ちの筆者が、症状が悪化する可能性を覚悟してでも食べたいと思った逸品(主に麺類)を紹介するブログです。基本的に週2回(日曜・水曜)の更新です。よろしくおねがいします。

640. 創作塩つけ麺『愛媛県八幡浜産 白川(白甘鯛)』@巌哲(早稲田):幻の魚の最上級品を3種類の調理法でいただく究極のつけ麺!

ちょうど、一年ほど前、

白甘鯛

という魚の存在を知った。

 

市場では白川とも呼ばれ、

市場価格ではキロ1万円オーバー

すべてが高級料亭に直行する超高級魚である。

 

一年ほど前は、初めて食べることができた感動と、

あまりの美味しさと、

二度と食べれないかもしれない寂しさと、

色んな感情が渦巻く中、

ひとつひとつ丁寧に味わいながら食べたのを覚えている。

 

その時の記事がこちら

kenshinkk.hatenablog.com

 

この時にも書いているのだが、

巌哲の店長さんが、

創作塩つけ麺最終回に選ぶ魚

と決められているほど、

相当に思い入れのある魚である。

 

このときは、もう二度と食べられないかも

と思っていたのだが、

あれから約一年経った昨日、また食べることができた。

 

店長さんのブログによると、

白川がメインで使われるはずの大阪と福岡で感染者数増となり、

買い手がつかずに白川が市場で余っていたことにより、

入荷できたそうである。

 

なんというか、不幸中の幸いというべきか、

頂けることに感謝である。

 

今回も、八幡浜産の最上級品で、

金曜日は限定30食、土曜日は限定20食。

その情報を聞きつけてか、

昨日は一応平日ではあったが、

GWで仕事が休みだった人も多く、

開店30分前に行ったのに、10人以上の大行列。

 

感染防止のため、間をあけながら並んでいたので、

バスから見たときは、その列の長さに、

「終わった・・・」

とも思ったが、

実際は20人に届いておらず、余裕でセーフだった。

 

結局1時間以上、列に並び続けたのだが、

ときおり店の換気扇から噴出される炭火焼きの香りが、

極楽へといざなうかの如く極上の香りであったのである。

最初の方はその香りを楽しむ余裕があったが、

朝から何も食べていなかった筆者の胃袋はとうに限界を超えており、

店に入る直前には飢餓地獄に落とされたかのような心境であった。

 

そして、

そんな1時間以上にもわたる飢餓地獄を乗り越え、

ようやくたどり着いた一杯がこちらである。

 

創作塩つけ麺『愛媛県八幡浜産 白川(白甘鯛)』

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なんと今回は3点セット

麺の上に刺身

出汁のなかに落とし

椀に焼き物とご飯。

 

前回の白甘鯛の時もそうだったが、

普段は、だいたい2種類の調理法で提供されることが多く、

今回のように3種出てくるのはかなりのレアケース

白甘鯛の回と巌哲に行ける日がたまたま重なっただけでも、

かなりの幸運であったが、

その白甘鯛を3種の調理法で味わえるなんて、

とんでもない僥倖であった。

地獄から天国に這い上がった感動って、

こんな感じなのだろうか。

 

麺と刺身
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まずは、麺と刺身から、

・麺200g

・白川刺身

・うどきんぴら

ということで、

今回は刺身はひと切れだけだったが、

このひと切れがまさに極上。

いまは緊急事態宣言中なので仕方ないが、

日本酒と合わせたい極上の逸品であった。

 

一切れなのが、残念だなあと思っていたが、

後述する焼き物と落としがあったので、これは仕方ない。

一切れだけでも付けて頂けて感謝である。

 

ウドきんぴらも、麺と一緒にすすると、

食感の違いが良いアクセントとなって、非常に良かった。

こちらも日本酒があれば最高のアテだっただろう。

 

つけ汁
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白川アラ真昆布の出汁とのことであるが、

前回にも増して、ものすごい濃度である。

 

透き通っているのだが、

飲んだ瞬間の旨味の濃度とのギャップがものすごく、

これまで飲んできた鯛の出汁って何だったんだろう?

と思ってしまう程、強烈なインパクトであった。

 

これまで巌哲さんのつけ麺の出汁は、

インパクトはそこまで強くないが、じわじわ美味しいタイプが多かったが、

今回のはもう最初から最後まで美味しいしか出てこない

 

程よい塩加減も、麺とも非常によくマッチしており、

これまで(ここ2~3年で)私が食べてきた創作塩つけ麺の中でも、

一二を争う美味しい出汁であったと思う。

 

出汁の中の具は、

・白川落とし

・山うど

・ジャンボなめこ

・さや大根(大根の実)

・天然こごみおひたし

名古屋コーチン出汁巻

・九条ネギ

・柚子

 

ということで、こちらも盛りだくさん。 

 

 

さや大根は初めて食べたきがする。

こごみも普段はまったく食べない山菜であるが、

毎回全く癖が無くて、スープにも合っていて美味しい。

右上の白い短冊切りのものは山ウドで、

こちらも、サクサクの食感が面白く、いいアクセントだった。

 

白川落とし

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スープの中でよく見えなかったので、サルベージしたのがこちら。

もう、毎回落としには感動させられているのだが、

今回もそれに漏れず、感動の旨味と食感であった。

柔らかいという言葉で表現する次元ではなく、本当に溶ける。

皮目の脂の乗り方も最高だし、

おそらく後述する焼き物にする部位と、

落としにする部位を使い分けていらっしゃるのだろう。

本当に素晴らしすぎた。

 

白川の松笠焼き
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なんといっても、今回のメインがこちらである。

松笠焼きとは、

甘鯛を皮つきのまま焼いて表面のうろこを松ぼっくりに見立てた料理

とのことである。

調理工程をじっくりみていくと、

うろこの部分(皮目側)にのみ熱い油をかけていってカリカリにし、

そのあとで炭火でじっくり焼き上げていくのである。

 

店長さんが一切れ一切れ丁寧に油をかけていき、

炭火でじっくり焼かれていく過程をずっと見ながらつけ麺を待っていた。

炭火の火加減と、身への火の通り具合と、皮の焦げ具合と、

微妙な調節が必要とされる調理であり、

まさに店長さんの技術のたまものともいうべき逸品である。

 

一口食べてみると、

松笠焼きで特徴的な皮目のカリカリサクサクの食感と、

身のふっくらふわふわ感のコンビネーションが素晴らしすぎる。

そして、余計な脂が落ちた上質な旨味程よい塩気を堪能していたら、

もうご飯をかきこまずにはいられない。

ご飯にのせる形で出して頂きありがとうございます。

 

さらには、スダチを絞って、爽やかさを増した状態でもう一口。

本当に幸せ過ぎてごめんなさい。

と言いたくなるような、最高の焼き魚であった。

正直、これまで食べてきた焼き魚の中で断トツ一位かもしれない。

 

そんな最高の焼き魚であったが、

最後のお茶漬けのために、一口だけ残しておくことに。

 

スープ割+〆の茶漬け
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・落としの欠片

松笠焼きの欠片

・九条ネギ

・柚子

を散らして、オリジナル茶漬けが完成。

もう、最高以外の言葉が出てきません。

 

いつものことではあるが、

スープ割によって、さらに白川の出汁の濃度が増すので、

白川のアラの旨味がこれでもかと襲い掛かってくる。

まさに最高の〆でした。

 

 

ということで、

今回の創作塩つけ麺は、

久々の超高級魚である白甘鯛で、

なおかつ3種類の調理法でいただける、

という、幸運に幸運が重なりまくった究極の一杯であり、

記憶に深く刻み込まれる一杯となったのであった。

本当に幸せでした。

 

ちなみに今回は過去最高額:3000円であったのだが、

そもそも客単価数万円のお店でないと味わえない高級魚を、

たった3000円で、しかも3種類の調理法+出汁で味わい尽くせるなんて、

高くないどころか安すぎるとしか思えない。

 

数年前までは、

こんな高級な食材を食べられる生活を送れるなんて、

思ってもいなかったので、本当に感謝である。

 

緊急事態宣言中ということもあり、

なかなか行く機会は少なくなってしまっているのだが、

また次回の巌哲さんの限定を楽しみに待ちたいと思う。