※本記事の内容は外出自粛要請が出る前に訪れた際のものです。
今回はいつものエリアとは違い、東中野の名店に訪れた。
ふだん山の手の西側に行くことはめったにないのだが、
その日は夕方から用事で新宿にいく予定だったため、
ここぞとばかりに昼めしに足を伸ばして中野まで来てみた。
2017年にオープンしたこちらのかしわぎさんは、
瞬く間に注目店となり、行列のできる店となったが、
3年近くが経った今でも行列店であった。
たまたまこの日は開店してすぐを狙ったので、
なんとか2ロット目に入ることができたが、
実際に行かれる際には時間に気を付けていただきたい。
さて、
メニューはシンプルに
・醤油ラーメン
・塩ラーメン
サブメニューで、限定ご飯があり、
この日はTKG(たまごかけごはん)であった。
おどろくなかれ、
ラーメンの価格が680円であり、
限定ご飯は120円という爆安価格。
増税後も価格据え置きなのが正直凄すぎる。
行列店でこれだけ安いのは珍しい。
もちろん、ご飯をつけて、今回は醤油ラーメンを選択した。
醤油ラーメン(+味玉)
濃いめの醤油スープに、チャーシュー、メンマ、ネギというシンプルな構成。
表面には油の層が垣間見え、混ぜながら食べるタイプである。
一見すると、味が濃そうに見えるスープなのだが、
実際、飲んでみると、圧倒的旨味にやられる。
もちろんキレのある醤油の印象は強いのだが、全然しょっぱくない。
そして、どこか昔懐かしい感じのする優しいスープなのである。
そこに合わさる麺は、やや硬めのストレート中細麺といったところか。
細すぎず、ややパツパツ気味の食感で、非常にスープと合っている。
もう、麺とスープだけで、完成度が凄まじい。
帰宅してから、いろいろと特集記事を調べてみたところ、
中華の伝統的な技法である「掃湯方式」を使っていることがポイントらしい。
一度、白湯スープを作った後に、ひき肉を加えてもう一段階煮込むことで、
ひき肉に油やアクを吸わせて掃除して、クリアなスープに変化させているらしい。
やはり、それだけ手間暇がかかっているスープは美味いわけである。
また、香味油についても、
鰹節、サバ節、煮干しなどの魚介を背脂で火入れしているというこだわり。
さらには、黒醤油ダレは様々な種類の醤油をブレンドしているとのことで、
国産の濃口醤油だけでなく、中国のたまり醤油、イワシの魚醤も入っているらしい。
これだけこだわりの素材を使っていて、
これだけおいしくて、この値段というのは、まさに感謝しかない。
また、トッピングのチャーシューは2種類で3枚。
一方はローストポーク風で、ペッパーが効いていた。
ちょっと洋風チックであるが、ラーメンスープとは意外にも合っていた。
脂身も甘くて非常に美味しい。
もう一種類は薄切りの柔らかタイプで、しっとり系。
癖があまりなくて、パクパク食べられてしまう。
いずれも酒のアテになりそうな美味しいチャーシューであった。
味玉は、王道の美味い味玉。
しっかりタレに漬け込まれているので白身にもしっかりと味がついている。
黄身は半熟だが、やや固ゆで気味で、スープに溶け出さない程度な感じ。
個人的にはかなり好きな、丁度良い塩梅。
この卵で、TKGは絶対うまいだろうな、そう確信する味玉であった。
深谷の田中農場紅玉のTKG
指定農場でとれた卵のようで、
新鮮なだけあって、久々に美味しいTKGを食べた。
黄身が本当に濃い。
半分は醤油でTKGにして、
もう半分はスープを醤油代わりにして頂いた。
もちろんいずれも美味いのだが、シンプルな醤油に軍配。
スープが濃いめだから、行けるかなーと思ったが、やっぱり少し薄かったかな。
でも総じて非常に満足できるTKGであった。
ということで、
シンプルながら深い旨味を感じる一杯であった。
これで680円は正直すごすぎる。
ごはん合わせて800円。
とんでもないコスパである。
近所にあったら絶対通っちゃうなあ。
塩ラーメンはアサリなどの貝出汁系ということで、こちらも期待が大きい。
実は塩を食べてから記事化しようと思ってストックしておいたのだが、
この状況なので、訪問時期が離れすぎてしまうなーと思い、投稿するに至った。
コロナが落ち着いたらぜひ塩を食べに行ってみたいと思う。