4回連続となる黒須さんの記事。
いったん今回をラストとさせていただく。
※前回記事
前回までで、黒須さんの醤油、煮干し、味噌と食べてきて、
実は塩を食べていなかったことに気付いた。
そんなわけで、塩系の限定を待っていたところ、
登場したのがこちらのszatmariの鴨蕎麦(塩)である。
szatmariってなんだ?
という方が大半だと思うので、説明すると、
サットマリーと読むのだが、ハンガリーの会社の名前である。
高品質なフォアグラと鴨肉を提供している会社ということで、
いわゆるブランド鴨というやつらしい。
なお、注文時に
醤油にするか、塩にするかを選べる
ということだったのだが、
ここは迷わず塩を選択した。
szatmariの鴨蕎麦(塩)
まず見ていただきたいのは、この透き通ったスープである。
ここまで透き通ったスープはなかなかない。
本当に鴨と水と塩だけという感じなのだろう。
そしてトッピングには、
色鮮やかな鴨肉レアチャーシューと極太の長ネギ、刻まれた三つ葉とカイワレ。
後ろには柚子も見えている。
まずは、黄金色に透き通ったスープから。
鼻に抜ける鴨の香りが心地よく、そこに鴨の旨味と鴨脂の甘味。
鴨出汁がストレートに、力強く感じられるスープでとても美味しい。
後で知ったのだが、魚介系の旨味が塩だれに入っているらしく、
それが絶妙なコクを生み出しているらしい。
これは美味しい。
そこに合わさるのは、レギュラーメニューにも使われている、
全粒粉入りでパツパツ気味の麺。
のど越しが良くて、若干日本蕎麦寄りの麺であり、
醤油味のスープとの相性が良いのかなーと思っていたが、
今回の塩味のスープとの相性もバツグン。
そして鴨レアチャーシューは、
ただ柔らかいだけではなく、肉の旨味と鴨脂の甘味が強烈。
スープで熱せられる前に早めに食べることをお勧めする。
そして、丸太状の長ネギも最高。
やっぱり鴨には長ネギである。
程よく歯ごたえも残っているほどの火の通り具合で、
甘さは存分に出ていながら、シャキシャキ感も少し残っていた。
クタクタなのもいいが、このくらいの焼き加減も好きだなあ。
三つ葉と柚子も爽やかさの演出としていい仕事しており、
終盤まで爽やかに食べ切ることができた。
ということで、
黒須さんの鴨×塩ラーメンは、
期待を裏切らない素晴らしいクオリティの一杯であった。
鴨×塩といえば、以前海老丸さん(※)でも食べたのだが、
鴨の旨味をダイレクトに味わえるので本当に美味しい。
これまで、醤油の濃い味付けで鴨の味を誤魔化されていたのだろうか?
次から、鴨ラーメンで醤油か塩かを選べる店だったら絶対塩を選ぼうと思った。
逆に言えば、鴨を塩味で出せるお店は本当に良質な鴨を使っている、
ということなのかもしれない。
とにかく上質な限定メニューであったので、
鴨好きな方は次回の限定の際にはぜひ味わっていただきたい。
なお、こちらの黒須さん、
ブランド鶏の限定を出しているようであり、
現時点ではまだ食べられていないので、次はそれを狙っていきたいと思う。
※海老丸さんの鴨×塩