注文を受けてから麺を打つのが最大の特徴である「麺や七彩」さん。
コンセプトが、
ラーメンは『麺』を美味しく食べるための料理
ということで、麺にこだわっているお店である。
名前だけは知っていたのだが、
八丁堀で降りる機会がなくてなかなか行くことができず。
今回は久々に時間が余裕できたので訪問することに。
当ブログで何度か紹介している浅草の麺みつヰ(※)の店長さんが、
修行されていたお店でもあり、
他にも様々な有名店の店長さんがこのお店の出身らしい。
注文を受けてから製麺するということで、
かなり並ぶんだろうなーと覚悟していたのだが、
外の並びは5人だったので、これはいける!
と思って並び始めた。
すると、5分後に目の前のおじさんが手を振ると、
そこに奥様とお子さんが出現して、割り込まれる。
マナー上は明らかに良くない「代表者並び」なわけだが…、
「並びなおしてください」という勇気もなく、
まあ今回は自分の後ろには並んでる人が居なかったので、見逃すことに。
ただ、この+2人分が結果的には、結構な時間的ロスを生むことに。
メニューは、
・らーめん
・喜多方肉そば
・つけ麺
が基本で、
それぞれに醤油味、塩味、煮干し味が存在する。
今回は、口コミで人気であった「喜多方肉そば(煮干し)」にすることに。
なお、こちらのお店は、並盛、中盛、大盛が同料金。
大盛にしたい誘惑に負けそうになったが、
なんとか理性を保って中盛を選択した。
メニューは決定したのだが、
券売機よりも先に店内での行列ゾーンが6人分ほどあり、
ここから20分ほど待つことになるのであった。
それに、店内列の先頭になってから、10分以上待ったので、
割り込みが無ければ…、という思いはあったのだが、
まあ今回ばかりは仕方ない。
次からは、勇気をもって指摘しようと思う。
ということで、話が逸れてしまったが、
外と合計して40分ほど待って、いよいよ着席。
麺を打っている工程をまじまじと見ながら、さらに待つこと5分。
いよいよ待ち焦がれた着丼となった。
喜多方肉そば 1470円
肉アップ
麺アップ
凄まじい肉の量である。
ピンク色のモモ肉チャーシューが頂上に3枚乗っており、
その周囲を見るからに柔らかそうなバラ肉チャーシューが固めている。
これだけで眼福なのだが、
その下に覗いているのが、今回のメインである手もみ麺である。
店の中で並んで待っている間に、
小麦粉と水を混ぜる段階から、
こねて、薄く延ばして、切っていくところまで、
全ての工程をじっくり見ていたので、
その作業の丁寧さ、麺にどれだけ愛情を注いでいるのかというのを、
まじまじと見せつけられての着丼であったわけで、
これが美味しくないはずがない。
ふだんは一口目はスープから行くことが多いが、
今回ばかりは、いきなり麺をがっつり頬張ることにした。
もう、最高。
思っていたよりは、ちょっと柔らかめの口当たりであったが、
ひと噛みしたときにあふれ出る小麦の香りと弾力感、
そして絡みつくスープからくる煮干しと醤油の香り。
本当に口の中が幸せであった。
そして、二口目は、バラチャーシューも一緒に。
これがまたホロホロとろけて美味い。
モモチャーシューは、柔らかさこそ劣るものの、
旨味がしっかりしているタイプでこれも美味しい。
メンマは細切りの柔らかめタイプで麺を邪魔しない良き塩梅。
改めて、スープをしっかり味わってみると、
粉末の煮干しが大量に浮いているので、
煮干しのビターな風味がやはり強いわけだが、
濃口醤油の風味もそれなりにあって、うまくバランスが取れていると思う。
煮干の他にも鶏や魚介、昆布等、しっかり出汁の味もするので、
飲んでいて飽きが来ないスープだなと思う。
ただ、やはり麺が主役というだけあって、
スープ自体の存在感は薄めに作っているように感じられ、
そのバランス感はさすがだなーと思う。
肉が多いので、最後の最後、麺がなくなるまで肉と一緒に食べることができ、
飽きの来ないスープはしっかりと飲み干すことができた。
あれだけの待ち時間があったわけだが、
それが気にならないくらいの満足感を得ることができた。
ということで、
ここまで麺にこだわっているお店を他に知らない
と言い切れるくらい、とにかく手もみ麺がとにかく美味しい一杯であった。
訪問する際は、
ぜひ時間に余裕をもって、
列が短くても、それなりに待ち時間がかかることを覚悟すべきである。
その待ち時間を耐えた先にある感動を、ぜひ味わってほしいものである。
※麺みつヰさんの記事(こちらでも手もみ麺が味わえます)