記念すべき第400回目の投稿は、
稲荷屋の特別限定ラーメンのひとつ
「コンソメかけラーメン」
を紹介する。
稲荷屋の店長さんの自信作として不定期でたびたび登場する一杯である。
不定期のため、行ってみないと食べられるかわからないのだが、
今回はラッキーなことに作る日を事前に教えて頂けたので、
その貴重な一杯を味わうことができた。
なお、裏メニュー的な一杯なので、券売機の裏(奥)にメニューが貼ってあり、
まさに知る人ぞ知る一杯である。
(値段は普段の限定よりやや高めの1500円)
そもそもコンソメとは、
肉、野菜を煮込んだスープのこと。
ブイヨンが同じく肉や野菜から取った出汁を意味するのに対し、
コンソメはそのブイヨンの味を調えてスープとして完成させたもののことを指すらしい。
正直に言うと、味の素が出している「洋風スープの素」としての「コンソメ」しか知らなかったので、調べてみて初めて両者の違いを理解した。
「ビーフ」がメインのコンソメスープはこれまで食べたことが無かったように思う。
そんな初めて食べる味に期待を膨らませつつ、着丼の時を迎えたのであった。
コンソメかけラーメン
↓からの
なんとも豪勢な蓋つきの器に入っての登場。
蓋を開けると、まず最初やってくるのは濃厚なトリュフの香り。
それだけでも十分幸せなのだが、トリュフの奥にあるコンソメの上品な香りがたまらない。
この香りを逃がさないために蓋をしてあったのかと納得。
そして待望のスープをひとくち。
「うまい」
思わず声に出てしまった。
その美味しさを頑張って表現しようとしてみると、
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これでもかと凝縮された牛肉の旨味が口の中いっぱいにひろがるとともに、香味野菜の優しい甘みもほんのり感じられ、トリュフの香りも相まって、様々な「美味しい」要素が雪崩のように次々と押し寄せてくる。
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という感じになったわけだが、正直このスープの美味しさを10%も表現できておらず、書きながら「悔しさ」すら感じている。
高校生の頃、英語のイディオムで「beyond description:言葉では言い尽くせない」を丸暗記しているとき、「こんな表現、日常じゃ使わないよなー」と思っていたが、約15年の時を経て、使いどころがついに訪れた。
まさに「This soup is delicious beyond description.」である。
また、店長さんによると、このスープの味付けは「塩」のみであるらしい。
それなのに、見た目では醤油ラーメンかと思うほどの琥珀色をしているのは、それだけ肉や野菜のエキスが凝縮されているということである。
聞いたところによると、
牛スネ、牛骨、丸鶏、香味野菜を炊いてダシ(ブイヨン)をとり、
さらに牛スネミンチ、香味野菜を加え、3分の1くらいまで煮詰めて完成させるそう。
火入れと冷まし(呼び戻し)を含め、足掛け3日間を費やすそうで、
それだけ惜しみない手間がかけられているのかと思うと、本当に頭が下がる。
麺は平打ちで、タリアテッレのようなパスタ風の麺。
濃密なコンソメと喧嘩することなく、非常によく合っていると思う。
スープも良く絡むので、終盤はスープがかなり無くなっていた。
上に乗っている具は、
今回は鶏のパテのようなものと、トリュフというシンプルな構成。
トリュフは上述の通り、香りづけに抜群の効果を発揮。
鶏のパテも柔らかくて味も濃くて美味しく、普通の鶏肉っぽくない風味もあった。
その正体を聞いておけばよかったのだが、残念ながら今回は聞き逃してしまった。
今度店長さんに正解を聞いてみようと思うが、おそらく「ホロホロ鶏」なんじゃないかと推測している。というのも、2月3月の限定で「ホロホロ鶏」を出しているから。
実はまだそちらは食べることができていないので、近いうちに食べに行きたいと思う。
また、この日は人気メニューの一つである、冷やしワンタンも頼んでみた。
冷やしワンタン
常連さんたちが必ず頼んでいたので、今回初めて注文してみた。
ワンタン麺に入っているものと同じワンタンだが、冷やされていることでまた違った味わい。
肉の味や歯ごたえが、スープの中に入っている時よりもしっかりとわかる気がした。
正確に数えていなかったが、これだけボリュームのあるワンタンが6~7枚くらい入っていて、400円というのは本当に激安だと思う。
また、自分は食べられなかったが、同行者によると、豆板醤的な辛いソースも良く合っていて美味しかったらしい。辛い物好きな人はぜひ。
ということで、
またもや感動的な一杯を味わうことができた。
これだけ手間のかかったスープは、なかなか飲むことができない。
最後の一滴まで余すことなく味わい尽くさなくては…と思わされるスープであった。
特別限定なので、次いつ味わうことができるかはわからないが、チャンスがあればまた食べてみたいものである。
※前回の特別限定