友人の推薦もあって訪問してみた。
そもそも支那そばとラーメンはどう違うのか。
自分でもよくわからずに使っていたので、調べてみると意外な事実が。
なんと、どの時代の呼び名を使うかという違いだけで、指しているものは「支那そば」も「中華そば」も「ラーメン」も同じであるとのこと。
なんとなく、昔ながらの醤油ラーメンのことを「支那そば」と言っているような気がするが、そうではないらしい。
これまで間違って使ってしまっていたので反省したい。
ということで、ここのお店は「支那そば」と「白だしそば」が2大看板メニュー。
今回は珍しいので「白だしそば」の方を注文してみることにした。
白だしそば 850円
写真の通り、綺麗に透き通ったスープ。
このスープがシンプルながら何とも深い味わいで素晴らしかった。
動物系と魚介系の合わさったスープに、キリっとしたほどよい塩気がうまくスープを引き締めているという印象。
さっぱりしていながら、強烈な旨味の重奏も楽しむことができるという数少ないラーメン。
昆布、あご煮干し、焼きあご、鰹節、鯖節、秋刀魚節、宗田節、椎茸などでとった和出汁に、丸鶏、鶏モミジ、豚足、豚肉などの動物系スープがブレンドされているらしい。
また、そのスープに、愛知県の日東醸造の白たまりを使用した特製白ダレが使用されているとのこと。
ポイントとなる「白たまり」がよくわからなかったので調べてみた。
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「白たまり」とは商品名で、白醤油のたまり醤油とのこと。
白醤油=小麦多めの醤油。普通の醤油は小麦:大豆=1:1のところ、白醤油は8~9が小麦。
たまり醤油=味噌を作る過程でしみ出してきて溜まった醤油であり、特有の濃い色合いや、とろっとした粘りけが出るまでには、相当な手間がかかり、値段も高価になるとのこと。「白たまり」は小麦を大量に使用して、大豆は全く使用しないため正確には醤油というカテゴリーには属さないらしい。
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ということで、日本では1社しか作っていない非常に貴重な醤油(の一種)であるということがわかった。
非常に多くの具材の入ったスープをまとめ上げている調味料の正体がこの「白たまり」だったというわけだ。
そう思うと、850円という値段もなんだか安く思えてくる。
なお、麺については、細麺で喉越しも良くスープとの絡みも非常に良い。
お店側の説明によると、三河屋製麺の「春よ恋」を使用しているらしい。
トッピングは、豚バラの煮豚、鶏の塩麹漬けレアチャーシューの2種と、一週間かけて仕上げているという自家製メンマ、そしてアクセントの白髪ねぎ。
どれも非常にレベルが高く、丁寧に作られているなーという印象であった。
ぎばさ卵かけご飯 350円
サイドメニューとしてチャーシュー丼やサバ丼などいくつかあったのだが、「ぎばさ」というワードを初めて見たので頼んでみた。
きばさとは、海藻の一種で、一般的には「アカモク」と呼ばれている海藻。
近年ではスーパーフードとしても注目を浴びているらしい。
呼び名は地方によっても違い、ぎばさと呼ぶのは秋田県だそう。
実際食べてみると、ねばねば感がものすごい。
味としてはそこまで特徴はないが、卵とよく合う。
350円といわれると、チャーシュー丼にしておけばよかったかなーとも思ったが、実際に栄養素を見てみると、確かにスーパーフードと呼ばれるのも納得のデータだった。
中でも、フコイダン、フコキサンチンの含有量がすごいらしく、効能は以下の通り。
フコイダン
①免疫力の向上
②健胃作用
③抗アレルギー効果
④肝機能向上
フコキサンチン
①抗がん効果
②脂肪燃焼作用
③糖尿病の予防
④美肌効果
⑤アンチエイジング効果
上記の効果でも、とくに抗アレルギー効果やアンチエイジング効果がある食物は珍しいと思う。
私自身老けているとよく言われるので、積極的に摂取していきたい。
また、私の周りには春先の花粉症で困っている人が多いので、是非食べてほしいと思うばかりである。
ということで、非常に貴重な素材を使った、シンプルながら奥深いラーメンを食べることができた。次回はもう一つの看板メニューである支那そばを食べに行きたい。
また、「ぎばさ」というスーパーフードを知れたことは非常に有意義であった。これからは積極的に摂取していこうと思う。