このブログの原点となったと言っても過言ではない、鶯谷の老舗洋食屋グリルビクトリヤの生姜焼き。
テレビや雑誌などで紹介されて最も有名なのは豚ヒレの生姜焼きなのだが、
そういえば牛肉の生姜焼きは食べていなかったので、いい機会だと思って挑戦してみた。
牛ヒレ生姜焼き
隠れた逸品とはまさにこのこと。
なんで今まで食べなかったのだろうか。
牛肉は味が強いが、それに負けないタレの味。
前回記事でも書いたが、たっぷりの生姜と果物の甘みの効いたタレがとにかく美味いのである。
牛肉でもここまで美味しい生姜焼きのタレというのはなかなかない。
実は、一時期、生姜焼きのタレを研究したことがあり、そのとき牛肉もやってみたのだが、牛肉はタレの調整が非常に難しかった。
発病当初、鳥ささみや豚ヒレなど、脂の少ない肉をいかに美味しく食べるかを考えていた時にたどり着いたのが生姜焼き。
10年以上前、ビクトリヤが「どっちの料理ショー」に「おいしい応援団」として出ていた時を思い出し、味を再現しようと頑張っていたこともあった。
もちろん完全再現はできないのだが、私が辿り着いた豚ヒレ生姜焼き用のタレのレシピは以下の通り。
・生姜すりおろし
・リンゴすりおろし
・パイナップルジュース
・めんつゆ(濃縮)
・(にんにくすりおろし 少量)
これらを混ぜて肉に漬け込み冷蔵庫で一晩寝かす。
あとは焼くだけである。
ポイントは分量。
全体量は肉の量次第なので一概には言えないが、生姜すりおろしとリンゴすりおろしは2:1となるように、盛り付け時に肉に載っていてほしい分だけ肉に塗りつけるようにして揉み込む。
※にんにくを入れる場合はこの時に少しだけ加える。
揉み込みが終わったらパイナップルジュースを全体の半分が浸かるまで、残りをめんつゆで満たしていく。つまり、パイナップルジュースとめんつゆは1:1である。
この割合を守っていれば、基本的に失敗することはない。
あとは、好み次第で微調整。塩気がある方が好きなら果物分を減らし、醤油分を増やせば良い。
豚ヒレ、鳥ささみ、鶏胸あたりなら、このタレでハズレなしに美味い生姜焼きができるはず。
ただ、このタレでなかなか合わせるのが難しかったのが牛ヒレ。牛肉がもともと味が強いので、フルーツの甘みがあまり合わないのだ。よって、生姜&醤油強めで配合すると比較的良い感じになるのだが、ビクトリヤのほど美味しくはできない。
ということで、牛肉の生姜焼きが食べられる洋食屋さんはなかなか無いので、非常に希少価値の高いお店ではないかと思う。
また近いうちに食べに行きたい。
なお、この牛ヒレ生姜焼き、一応メニューには載っているが、定食メニューではなく、一品料理メニューのみ。
ディナーセットメニューの中には入っていないので、これまで完全に見落としていた。
何回か訪ねていないと気付く人はまずいないと思うので、まあいわゆる裏メニュー的な存在なのだろう。
豚肉のしょうが焼きに飽きてしまった人には、ぜひおすすめである。