腸壁を削って美味い物を食す

元潰瘍性大腸炎(軽症)患者であった筆者(現在は完治済)が、症状が再燃するリスクを覚悟してでも食べたいと思うほど美味しかった逸品(主に麺類)を紹介していくブログです。不定期更新ですが、地道に書き進めていきます。よろしくおねがいします。

304. FF12 the zodiac age

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ps2の最後のFFがps4でフルリメイクされたので遊んでみた

正直FF15はややイマイチだったため、

物足りないなあと思っていたところにちょうど良くあったので

買ってみたというのが正直なところ。

結果から言うと大満足だった。

 

項目別にみていくと、

バトル:◎

育成:〇

ストーリー:〇

BGM:〇

システム:◎

といったところか。

以下、項目別にみていく。

 

1)バトル

このゲームはとにかくバトルの楽しさに尽きる。

コマンド入力もあるのだが、

基本的にはガンビットという戦闘AIを自分で組み上げて

それを基にオートで戦う。

この戦闘システムを受け入れられるかどうかが、

このFF12を楽しめるかどうかに大きく影響する部分になると思う。

当時にしてはかなり先進的だったのではないだろうか。

例えば、

「HP<30%の味方:ケアルラ」

「氷が弱点の敵:ブリザガ」

などといったように、

プログラムでいうIF文を10個作れるのだ。

ガンビットをオンにしていても、

ピンチ時などに手動コマンドで割り込み命令することも可能。

特定の敵を選んで倒さなきゃいけない場面も出てくるので、

そういうときは「目の前の敵:こうげき」

などにしているとダメな場合がある。

「リーダーの敵」という対象にしておくと、

リーダーが攻撃した敵だけを攻撃するから、

特定の敵だけにダメージを与えられて便利。

そういった形で、

半自動バトルとはいえ、かなり頭を使う必要があって、

理解するまで時間はかかったが、掴んでしまうと楽しかった。

また、新しい呪文体系や異常状態も登場していて、

気づくまで使おうともしなかったのは少しもったいなかった。

 

そのひとつが、緑魔法のバブル

一定時間だけ最大HPを2倍にするという反則的な魔法であり、

これがあるなしではボス戦の難易度が大きく変わる。

ラスボス戦に近くなって知ったので、すごくもったいなかった。

そして、異常状態で重要なのが、ウイルス

こちらは逆に最大HPがみるみる減ってしまい、

放置すると1になってしまう。

中盤から終盤で使ってくるボスが多く、大変苦労した。

回復がすぐできれば楽なのだが、

回復アイテムは一般的なショップでは買えないため、なす術がない。

対策としては、ライセンススキルで

「万能薬の知識3+ウィルス/死の宣告/ストップ」

を身につけるのが最も早いのだが、

それを得るにも特定のジョブにつかなければならず、

大量のライセンスポイントが必要。

そんな新システムもありつつのバトルは、

オートバトルでほどよく快適でありつつ、

ボス戦だけはやや難しめということで、

難易度のバランスも良く、非常に楽しかった。

 

2)育成

若干上でも触れているが、ジョブシステムがなかなかおもしろい。

モンク、白魔導士黒魔導士、赤魔導士、時空魔戦士、ナイト、もののふ、ブレイカー、シカリ、弓使い、ウーラン、機工士

という12の職業から、ひとり2つずつジョブを選ぶことができる。

選びなおし不可なので事前情報がないと厳しいが、

職業によって向き不向きがあるので、

特定の職業に集中させずに、バランスよく分散させるのがベター。

スキルマップに離れ小島のような場所があり、

そこに強力な技がかくれていることがある。

それらは召喚獣をゲットしたときに初めて取得できるのだが、

召喚獣は6人のうちだれかひとりしか取れない。

また、ミストナックと呼ばれる必殺技も、

一人3か所までしか取れない。

色んな制限があって、

おそらくプレイヤーの個性が出るところなのだと思われる。

ネットで探すと最強育成理論的な物がたくさん出てきたが、

自分は通常クリアしか目指しておらず、

レベル99まで等のやりこみは目指していなかったので、

好きなように進めてしまった。

そういった面で自由度が高い育成システムというのも

楽しみの一つであった。

 

ちなみに自分は以下の組み合わせを選択。

ヴァン:シカリ×赤魔導士

バルフレア:機工士×モンク

フラン:黒魔導士×もののふ

バッシュ:ブレイカー×ウーラン

アーシェ:白魔導士×ナイト

パンネロ:時空魔戦士×弓使い

なかなかバランスは良かったと思うが、

アーシェに攻防の要となる職業を一手に背負わせてすぎたのは反省。

しかしその分、最後の方は、

いかにアーシェを死なせないかを考えるくらい、

大車輪の活躍であった。

 

3)ストーリー 

イヴァリースという人、亜人が暮らす世界の物語。

※他のFFとも関連があるらしい。

テーマは「自由」。でもそのテーマはなかなか出てこない。

最初のムービーにて、

ダルマスカ王国のアーシェ王女と

ナブラディア王国の王子ラスラの結婚という華々しい演出から一転、

開始早々にラスラ・アーシェがともに死亡。

チュートリアルでのプレイキャラであったレックスも

最初の任務で死亡(ガブラスの罠)という、

まれに見る壮絶なオープニングである。

1年後、2年後と目まぐるしく進むので、

序盤は正直少しわかりづらい部分があった。

国の名前と配置と、これまでの歴史と、

いろんなものが頭に入っていないと理解できないストーリーなので

文章を読むのを苦手な人や、

歴史嫌いな人はなかなか理解が辛いのではないかと思う。

理系である自分も漏れなく最初の頃は理解できず、

Tipsなどを読むことで何とか話についていくことができた。

今回はそのあたりのTipsも充実していたのがうれしいところ。

先ほど殺されたレックスの弟ヴァンが

本作の一応主人公ということになっており、

開始30分くらいでようやくヴァンを操作し始めることができる。

空賊を目指すヴァンは、

王宮に盗みに入ったことをきっかけに

名の通った空賊であるバルフレアおよび相棒のフランと出会う。

また脱獄の際に、

死んだことになっていた前将軍バッシュと王女アーシェと出会い、

ダルマスカ王国の復興を目指して一緒に旅をすることに。

幼馴染のパンネロも加わって合計6人の最終パーティとなる。

後半は、「破魔石」を中心としたSFでありながら、

新たに帝国の総統となったヴェインの野望を食い止めることを

目指して話が進んでいく。

 

破魔石はいわば魔法版核エネルギーのようなもので、

暴走させると大規模なエネルギーとなることを

帝国のドクターシドが研究で明らかにし、人造破魔石を作り出した。

唯一、主人公たちが王家の墓で見つけた破魔石である暁の断片は

戦艦リヴァイアサンにおける戦闘の最中に暴走してしまい、

魔力を失ってしまう。

旅の途中で、

帝国のドラクロア研究所でドクターシドを訪ねたところで、

シドがバルフレアの父であることが判明。

ドクターシドは、ヴェインとともに、世界を支配したうえで、

破魔石を生み出した神に近しい存在である

オキューリアまでもを滅ぼそうとしていた。

その人造破魔石に立ち向かうため、

主人公たちは新しい破魔石を求めて古代都市ギルヴェガンへ。

ギルヴェガンでオキューリアたちと会ったアーシェは、

オキューリアたちに帝国を滅ぼすように命じられ、

破魔石の源である「天陽の繭」がある大灯台へと向かう。

しかしながら、それすらヴェインの罠であった。

ヴェインおよびドクターシド側には

オキューリアのひとりヴェーネスが憑いており、

彼が裏で助言をしていたのだった。

灯台の「天陽の繭」にたどり着いた一行は、

ヴァンの兄の仇であるガブラス(実はバッシュの弟)と対峙。

ガブラスまでは倒したものの、

後ろに控えていたドクターシドに天陽の繭を暴走させられてしまう。

空賊レダスの特攻により大爆発は抑えられたものの、

ほとんどのエネルギーはヴェインの計画通り、

帝国の要塞バハムートが吸収してしまう。

エネルギーを吸収したバハムートは、

ラバナスタ上空に現れ、大戦が開始してしまう。

主人公たちは、ヴェインを止めるため、

バハムートに乗り込み、最終決戦を挑む。

最終決戦では、ヴェインの弟ラーサーおよびガブラスとも共闘し

ヴェインを止めようとするが、

ヴェインは人造破魔石の力を吸収して襲い掛かってくる。

強大な力によりガブラスはやられてしまうが、

なんとか倒しきると、今度はヴェーネスと融合。

永遠なるものとして人ならざるものになり果てて、

襲い掛かってくる。

それも倒せばようやくエンディングである。

アーシェ王女、ラーサー王子、将軍バッシュにより和平が結ばれ、

自由を宣言したところで戦闘は終了。

崩壊するバハムートは

バルフレアが決死の修理でなんとか海へ落とし、事なきを得た。

そして数年後、

ヴァンとパンネロが空賊デビューしたところでTHE END。

 

こうして書いてみると、よりはっきりと分かったのだが、

主人公は明らかにアーシェ王女とバルフレアである。

ヴァンはほとんどの場面でプレイキャラではあったが、

ストーリー的にはほぼほぼ活躍していない。

ここまで存在感の無い主人公はあっただろうか。

といっても、ストーリー全体からすると、

大変面白かったので満足はしている。


4)BGM

ff10の「ザナルカンドへ」のような単体でのガチ名曲は少なかった、

というかあまり無いのだが、

どの曲も進行を邪魔せず存在感があまりなく流れているのは

本来のBGMの役割としてはすごく良かったと思う。

ボス戦は数種類あったが、どれもテンションが高く、

手に汗握る展開を思い出させられるのでかなり好きである。

また、ボス戦を除けば、戦闘と移動がシームレスなので、

通常戦闘曲がなくてずっとフィールド曲というのは、

ある意味新鮮であった。

その分、ツイッタ大草原やギーザ草原、魔石鉱なんかは

ややバトルっぽい激しめな曲となっている。

一方で森なんかはちゃんとおとなしめの曲。

まだたどり着いていないが、攻略サイトによると、

やりこんでいくとギルガメッシュが登場するらしく、

ちゃんとビッグブリッジの死闘が流れるらしいので、

ちょっと期待している。

 

5)システム

システム面での不満点はほとんどない。

とくに2倍速4倍速モードのおかげで移動が快適だったのは大きい。

また、PS4なのでグラフィックは当然すごく綺麗であり、

カメラアングルも自由なので、

綺麗な風景の中を走って移動しているというだけでも楽しい

という部分は少なからずあった。

1周目はストーリーやバトルの楽しさに集中してしまったので、

2周目は周りの風景にも注目してみたい。

またロード時間はほとんど気にならない程度であり、

オートセーブ機能も嬉しかった。

流れてしまった会話をログ機能で見返せるのもよかった。

倒した敵に関する情報なども非常に充実しているし、

モブハントのクランレポートも非常に分かりやすかった。

一つだけ難点があるとすれば、

ドラクエのように自由にルーラ(テレポ)を使いたかった。

テレポストーンが自由に買えるようになるまでに

かなり時間がかかるという点や、

終盤こそ自由に動けるが、

途中までは飛空艇に制限がありすぎるなど、

ストーリー上しょうがない部分もあるが、

そのあたりがツラかった部分にはなる。

 

まとめ

最後のシステムの項でも書いたが、

ここまで快適にプレイできたゲームは久しぶりであった。

その点は同じものづくりという観点からすると、

非常に勉強になった。

ストレス社会であるので、

そういった操作面でのストレスを無くしていった商品というのは

やはり愛されるのだろう。

まあ、あくまでこのゲームはリメイクということなので、

最初のPS2版でのユーザーからの感想などを真摯に受け止めて、

ひとつひとつの要望に答えていったのだと思う。

そういった商品を開発していけるよう頑張っていきたい。