腸壁を削って美味い物を食す

元潰瘍性大腸炎(軽症)患者であった筆者(現在は完治済)が、症状が再燃するリスクを覚悟してでも食べたいと思うほど美味しかった逸品(主に麺類)を紹介していくブログです。不定期更新ですが、地道に書き進めていきます。よろしくおねがいします。

181. DQ6 幻の大地 (前半)

それは、うだるように暑い夏の日だった。

 

いよいよ敵の居城へと向かう。

震える手。

噴き出る汗。 

いつもより長い起動時間に戸惑いを感じつつも 

ここで焦ってはいけないと心を落ち着かせて集中する。 

おかしい。 

電源が入らない。 

恐る恐るリセットボタンを押す。 

次の瞬間、 

突然流れ出したのは聞いたことのない重苦しいBGM 

そして、ゆっくりと表示される残酷なる真実 

「残念ながら、冒険の書は消えてしまいました。」 

~~~~~~~~~~ 

以上が、小学2年生の夏に起きた悲劇である。

 

実は、初めて買ったドラゴンクエストスーパーファミコン版のDQ6であった。

当時はデータが消えるということがよくあったようで、

今から考えれば静電気か何かで記憶していたIC(EEPROM?)が故障したのかなあというところ。

その悲劇から12年後、大学2年生の冬にDS版のリメイクで完全クリアしてリベンジを果たしたときの感動は今でも忘れられない。

ということで、ドラクエ6のレビューに入る。

 

前後編でコンパクトに書こうと思っていたが、

上記のデータ消失時の思い出がよみがえってきて既に500字近く書いてしまっている。

 

まずは前半ということでムドーを倒すまでを振り返りたい。

 

オープニングがいきなりムドーの城から始まるという展開。

(このオープニングが壮大な伏線になっているわけだが、このあたりのネタバレは後半にて書こうと思う。)

ムドーに負けて気づいたらライフコッドにいる。

このライフコッドで流れる曲「木洩れ日の中で」が街BGMの中でも1,2を争う名曲。

小学生のころはこの村の中をうろつくだけでもとにかくワクワクした。

物語を進めていくと、大穴から落ちて「下の世界」に行くことになる。

その間は透明になってしまい、他人から見えない。(この時の不安感たるや半端ではない。)

そして、どうやら主人公が最初にいたライフコッドのある方が「上の世界」らしいということがわかってくる。

実はこれが壮大なミスリードになっているのが面白い。

 

その後、ハッサン、ミレーユ、バーバラと仲間が増えていく。

DQ6では道中で訪れる街でのエピソードもなかなか面白い。

サンマリノではまさかのドロドロした愛憎劇。

アモールで滝の水が真っ赤になってしまったのには驚かされたが、イリアとジーナの話はなかなか感動的。

そのうち、どうやら主人公は下の世界ではレイドックの王子らしいということがわかり、ムドーを倒しにいくため、地底魔城へ。

この地底魔城が前半の挫折ポイントのひとつ。

小学生時代もここまで来て苦しんでいるときに、データが消えて断念してしまった。

難しいポイントは2つ。

・暗くて床が見えないフロアがある

ストーンビーストをはじめ雑魚が無駄に強すぎる

ここに到達した段階でのベギラマ連発は強すぎる。

小学生の心を折るには十分すぎる難易度であった。

リメイク版ではしっかりレベルを上げてから臨んだので、わりとあっさりクリアしてしまったが、それでも難易度は高かったと思う。

上の世界のムドーを倒すと、実はレイドック王だったとわかり、真のムドーを倒すため、下の世界のムドー城へと向かう。

 

そして、オープニングと同じ場面となるのはなかなか熱い展開。

 

ムドーの城の中では、ハッサンが本体と融合して「せいけんづき」が使えるようになったり、超強力な「ほのおのつめ」を拾ったりと、一気に火力が増す。

それでも、前半戦のクライマックスだけあって、ムドー戦は本当にギリギリの闘いだった。

本気をだしてからのムドーは鬼。

「氷の息」と「いなずま」の連発で何度も壊滅状態となった。

上述の「ほのおのつめ」と、直前で仲間になった回復役のチャモロ(のゲントの杖)がなければ、とても勝てないほどの強さ。

また、本気を出してからかかる専用BGM「敢然と立ち向かう」はドラクエ史上最も燃える戦闘曲の一つ。

正直、ラスボス曲より印象に残っている。

というか、もうムドーがラスボスでもいいんじゃないか、とさえ思うくらいの山場であった。

 

ということで、ムドー討伐後については、後半へ続く。