腸壁を削って美味い物を食す

元潰瘍性大腸炎(軽症)患者であった筆者(現在は完治済)が、症状が再燃するリスクを覚悟してでも食べたいと思うほど美味しかった逸品(主に麺類)を紹介していくブログです。不定期更新ですが、地道に書き進めていきます。よろしくおねがいします。

128. カンブリア宮殿(井村屋)感想

「ひとがやらないことをやれ」

それが井村屋2代目の井村二郎さんの言葉である。

 

井村屋はあの「あずきバー」を生み出した会社であり、

コンビニ等の肉まんやあんまんもほとんどがこの井村屋である。

このあずきバーが生まれたのは1973年。

この1本の中に100粒前後の小豆が入っているという。

ずっと飽きられることなく、今も1年に2億本以上を売り上げるというから驚きである。

自分場合、バーアイスはほとんど食べられないので、あずきバーは貴重な存在で、安心して食べられるアイスのひとつである。

 

ちなみに、その原料は、小豆と水あめと塩と砂糖とデンプンだけというシンプルさで、その配合と小豆の煮方、凍らせ方によって、あの味と硬さを実現しているという。

メインの材料の小豆にも相当なこだわりがあり、そのサイズ、重さなどをはじめ、様々なフィルターを通すことで、均一な豆だけを選び抜き、それを煮ることによって品質を安定させているらしい。

そういった努力のもとにあずきバーが作られている事を知り、次回からちゃんと味わおうと改めて思った。

 

冒頭の井村二郎氏の言葉は、

無から有を生めと言っているわけではなくて、

「あるものとあるものを一緒にして付加価値のあるものを作れ」

という意味であるそう。

たしかに、新しいものは新しい組み合わせから生まれる。

いきなり出せと言って出てくるものではないけど、常日頃から何かと何かが組み合わせられないか考えることは大事だと思う。

ちなみに、現会長の浅田氏はそれを「ピコ太郎経営」と呼んでいたが、たしかにそう考えると非常に分かりやすい。

ペンとリンゴとパイナップルを組み合わせようとした人なんていなかった。

あずきバーも日本伝統のあずきを煮たものを、凍らせてバーアイスにしてみようという発想が、30年以上のロングヒットを生み、今やあずきバーを知らない人はいないかもしれないというところまできている。

それ以来、「人がやらない事、人が真似することをやる」という姿勢を貫いているのは本当にすごい。

メーカーに勤めている人間としてその姿勢は見習わなければならない。