腸壁を削って美味い物を食す

元潰瘍性大腸炎(軽症)患者であった筆者(現在は完治済)が、症状が再燃するリスクを覚悟してでも食べたいと思うほど美味しかった逸品(主に麺類)を紹介していくブログです。不定期更新ですが、地道に書き進めていきます。よろしくおねがいします。

474. 創作つけ麺「鹿児島県屋久島産 黒ムツ」@巌哲(早稲田):口に入れた瞬間溶ける塩焼きと刺身!そして念願のどて焼きも!

前回の巌哲さんの記事※から数週間後、

ついに念願叶って「どて焼き」にありつくことができた。

なお、訪問時期はだいぶ前で9月の末頃のことであるのでご了承いただきたい。

 

今回の創作つけ麺の素材は「黒ムツ」。

クエノドグロ(アカムツ)と並ぶ高級魚として有名な「黒ムツ」。

チェーンの寿司屋なんかではあまり見かけず、

少し良いすし屋に行ったときに、たまに限定メニューで入っているネタ、

というイメージがある。

ネットで調べてみたら、1.5kg越えのものは1万円をこえるということなので、

相当な高級魚なのだろうという予想は簡単につくが、

店長さんのブログによると、今回の黒ムツはなんと11.1kg

とんでもない大物である。

値段の方もさぞとんでもないことになっていたに違いない。

そんな怪物級の黒ムツを食べることができるなんて正直幸せすぎる。

値段の方は2000円を超えていた気がするが、

希少価値を考えれば、高いとはみじんも思わなかったわけである。

 

そんな中、まず注文したのは、

この日限定の日本酒と、そして、念願だった「どて焼き」である。

 

佐久の花 純米大吟醸

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どて焼き

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まず日本酒は、

佐久の花 純米大吟醸

直水田米 信交酒五四五号(山恵錦)

 

佐久の花は長野県のお酒で、米も長野県産のものを使っている。

今回の純米大吟醸は佐久の花の銘柄の中でも最もランクが高いということらしく、

amazonで調べてみたら1本5000円くらいする最高級品であり、

半合で600円という値段もほとんど原価すれすれであり、

利益はほぼないわけであるが、ありがたくいただくことにした。

 

味は旨味が深く、日本酒度も高いが、後味はすっきり。

当時まだ少し暑さが残る感じだったので、ぴったりのお酒であった。

 

そして、念願だった、どて焼きである。

毎回行くたびに売り切れてしまっていたので、

この日は頼むことができて、しかも限定日本酒の日に注文することができて、

非常にうれしかった。

通常のラーメンに入っているチャーシューにやや似ていて、

すこしぱさっとしている部分もありつつ。

脂身も程よいかたちで入っており、

しょっぱめの味付けも日本酒にも非常によく合う。

このどて焼きを肴に全部飲み干してしまいたい衝動にも駆られたが、

堪えに堪えて、刺身と塩焼きのために半分を残して、

本編のつけ麺に備えるのであった。

 

創作つけ麺「鹿児島県屋久島産 黒ムツ」

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真打ち登場である。

まずは、刺身から。

店長さんのブログに「口に入れた瞬間溶ける」と書いてあり、

さすがにそれは嘘だろうと思って食べてみたら…、

本当に溶けたのである。

(決して明石家さんま師匠のくだりをやりたかったわけではない。)

寿司屋で食べたことのあるものよりも全然上質。

初めて食べた食感であった。

日本酒を残しておいてよかった。

 

次はつけ汁に注目。

予想はある程度していたが、それを軽く超えてくる香りの強さと濃厚な旨味。

こんな透き通っていて、なぜここまでの濃厚さが感じられるのか、

これが高級魚の持つポテンシャルなのだろうか…。

 

中の具材は以下のとおりである。 

・黒鯥塩焼き

・大根煮

・朱鷺色平茸

・九条ネギ

・糸ゆず

 

 

 

黒鯥塩焼き 

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この塩焼きも、刺身同様本当に口に入れたら溶ける。

皮目は脂が非常によく乗っていてゼラチン質もあって、

身のプリプリ感も凄いし、これは高級魚なのも納得の美味しさであった。

スダチとの相性も抜群で、後半絞って食べるとこれまた爽やかで美味しかった。

 

大根煮

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黒ムツの出汁をこれでもかとばかり吸い込んだ大根。

これが美味しくないわけがない。

おでんの具で一番好きなのが大根である私にとって、

このコラボは待望以外の何物でもなく、

思わずもう一杯日本酒を注文しそうになってしまった。

(翌日用事があったので泣く泣く耐えた)

 

そして他の具も素晴らしい。

朱鷺色平茸はあまり聞いたことのない食材であるが、

癖がないキノコであり、食感もほどよく、スープによく合っていた。

葱も柚子も良い感じにスープにマッチしており、

総合力も非常に高いつけ麺であったと思う。

 

いつも通り、あっという間に〆の時間になってしまった。

 

〆茶漬け(肝醤油付き)

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なんと、今回も肝醤油付きのお茶漬けである。

前回、肝醤油のうまさを痛感して、また食べたいと思っていたところだったので、

黒ムツでも肝醤油茶漬けが食べられるなんて、それだけでもう感激である。 

濃厚な黒ムツの出汁と濃厚な肝の風味が合わさって、

魚好きにはたまらない美味しさであった。

アコウのときとはまた違った美味しさの〆茶漬けであった。

 

ということで、

この回は増税前最後の訪問だったわけだが、

本当に毎回美味しい高級魚をおそらく赤字覚悟ではないかと思うくらいの、

サービス価格で提供してくださる、本当に素晴らしいお店である。

増税後も引き続き通い続け、新たな高級魚つけ麺との出会いに期待したい。

 

※前回記事

kenshinkk.hatenablog.com