腸壁を削って美味い物を食す

元潰瘍性大腸炎(軽症)患者であった筆者(現在は完治済)が、症状が再燃するリスクを覚悟してでも食べたいと思うほど美味しかった逸品(主に麺類)を紹介していくブログです。不定期更新ですが、地道に書き進めていきます。よろしくおねがいします。

433. 初鰹の冷やし中華そば@饗くろ㐂(秋葉原):初鰹の美味しさを再認識!梅雨のジメジメさを吹き飛ばす最高の冷やし麺!

時は5月の終わり。

5月にしては猛烈に暑い日が続いていた。

冷たい麺が恋しくなる季節である。

思い出されるのは、例年のくろ㐂の「夏麺」の数々。

でもまだ5月だから、さすがに出してないだろう。

そう思いながらも、大将のブログを訪ねてみる。

すると、そこには食欲が湧いてくるふたつの言葉があった。

「初鰹」

「冷やし」

数分後には秋葉原へと自転車を走らせていた。

 

行列に並んでいる間に、初鰹について予習をしてみた。

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鰹は「初鰹」「戻り鰹」と、旬が2回ある魚である。

旬が2回ある理由は、カツオの生態にある。

鰹は3月頃に九州の南の方から黒潮にのって北上し、8月頃には北海道の南まで辿り着くと、Uターンして今度は産卵に備えて南下しはじめる。

この北上している間(3月から5月頃)に水揚げされたものが初鰹。

Uターン後に南下している間(9月から10月頃)に水揚げされたものが戻り鰹。

初鰹は餌場に向かう途中で水揚げされるため、赤身でさっぱりとした味わいが特徴。

逆に戻り鰹は餌を捕食しているため、脂がのっている。

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とのことである。

 

これまで「どこかしらで食べたカツオが初鰹だった」ということはあったかもしれないが、初鰹だということを意識して食べるのは今回が初めて。

今回の鰹は千葉で揚がった「もち鰹」

朝揚がった新鮮なものだということで、非常に楽しみな一杯であった。

 

初鰹の冷やし中華そば 1300円

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毎度のごとく美しい盛り付け。

透明なお皿がなんとも涼しげである。

そのお皿に注がれたタレは、鰹出汁たっぷりの合わせ酢たれ

甘酸っぱさが絶妙なバランスで、しつこさやキツさは全く感じない。

そこにややウェーブがかった平打ち麺が絡む。

 

麺とタレだけでも十分美味しいのだが、

麺の上にたっぷりと乗った新玉ねぎスライスが何よりたまらない。

赤カイワレもシャキシャキ食感とほのかな苦味で爽やかにしてくれる。

また、野菜たちの上にはガーリックチップがふりかけられており、

味的にも香り的にも非常にいい仕事をしている。

なお、調理工程では、それらの具の上から、

ガーリックオイル胡麻ブレンドした熱々の油が

ジュワーっとかけられているそう。

独特の香りと風味の秘密はこれだったのかと納得した。

 

そして、その手前には、主役の初鰹のたたきが豪華に4枚どーんと乗っている。

初鰹だけあって、赤身の味はしっかりしていながらサッパリ感が強く、

冷やし麺にはピッタリ。

その上には、拍子切りされたトマトに、

おろし生姜ネギオイルを合わせたソースがかかっており、

カツオともタマネギとも麺ともスープとも最高の相性。

 

上に降りかかっている大葉と、

端に添えられている梅一味も薬味として存在感を示している。

梅一味は、大将自家製の梅干しと一味をたたき合わせたものであるとのこと。

少しだけ取って味見すると、美味い!

カツオにつけて食べても最高。

一味はドクターストップなので、泣く泣く2口だけにとどめたが、

これをガンガン混ぜて食べたらさぞ美味しいことだろう。

梅干しだけで注文できたら良かったのに…。

 

ということで、梅雨入り直前のジメッとした暑さを吹き飛ばす、

最高の冷やし麺であった。

夏本番はまだまだ先だが、今年の夏麺も楽しみである。

 

※以前食べた夏麺

kenshinkk.hatenablog.com