「油そば」
潰瘍性大腸炎患者にとって、普通なら確実にNGとなるメニューである。
これまで、油そばの名店を前に、何度悔しい思いをしてスルーし続けてきたことか。
ただし、使っている油がオリーブオイルであれば、話は別である。
オリーブオイルは、多く含まれているオレイン酸に潰瘍性大腸炎の予防効果があり、むしろ積極的に摂取すべき油なのだ。
実際、オリーブオイルをよく摂取しているイタリアでは、潰瘍性大腸炎患者が極めて少ないらしい。
そういうわけで、今回紹介する三六さんの「オリーブ油そば」という看板を見た瞬間の嬉しさたるや、凄まじいものがあった。
看板を見つけたのは、入谷と浅草の中間地点くらいにある、千束五差路の近く。TXの浅草駅から徒歩約5分くらいの位置である。
メニューは、
・オリーブ油そば
・スパイシーオリーブ油そば
の2つ。
もちろんスパイシーは無理なのでノーマルを注文。無料で大盛りにし、糸唐辛子が乗っている写真を見かけたので、それは除いてもらった。
オリーブ油そば(大盛り) 750円
見た目からしてヘルシーそう。
麺は角張って若干縮れのある中太麺。
噛むと少し温かく、モチモチな食感。
麺量は大盛で225gとのことなので、普通盛りだとやや少なく感じるかもしれない。
タレは醤油ベースの元ダレにオリーブオイルとバルサミコ酢っぽい風味がした。
お店の売りであるオリーブオイルは、エクストラバージンオリーブオイル100%らしく、風味がとても強くて美味しい。
このタレには、オリーブオイルと醤油のほか、
白ワインと、鶏や昆布から取った出汁も入っているとのこと。
ただオリーブオイルの味だけでなく、ちゃんと旨味も感じられるタレになっている。
トッピングは、鶏ハム・水菜・白髪ネギ。
まず鶏ハムがとにかく絶品。
割と厚切りながら、非常にしっとりしていてジューシー。これをつまみにしてワイン飲んだら美味しいだろうなーと思う。
水菜と白髪ねぎは、シャキシャキした食感がなんとも爽やか。もう少し短めにカットした方が食べやすいかもしれない。
また、この油そばは、味変アイテムが多彩。
まずは、油そばといっしょに、カットレモンが高台に添えられ、好みで搾って入れることができる。
このレモンはタレとの相性抜群。
ノーマルの油そばは、普通のお酢を入れるが、オリーブオイルにはレモンが合う。
卓上には、「刻み玉葱」「アップルビネガー」「唐辛子オイル」「黒胡椒」「醤油ダレ」が常備されている。
刻み玉葱はシャリシャリして水に晒したのか玉葱自体の辛味が抑えられ食べやすい。
アップルビネガーは、スプレーで噴射するタイプ。
レモンとはまた違ったマイルドな酸味で、全体がまろやかになる感じで、こちらも相性抜群。→味変アイテムの中では1番好きかも。
黒胡椒は、お酢などの酸味との相性が良いので、合わないはずがない。
唐辛子オイルは試していないが、油そばで言うところのラー油に当たると思うので、おそらく合うのだろう。
辛いもの食べられる人は、ぜひスパイシー油そばを試していただきたい。
ということで、久しぶりに「油そば」と名のつく料理を食べられた幸せを噛み締められたのは非常に良かった。
普通の油そばはジャンクすぎて苦手、という人にもぜひおススメしたい油そばである。
なお、この油そば、「Zu-Lu」というバーの締めのメニューとして存在していたが、あまりに人気すぎて油そば店として独立させるに至ったそう。
バーの方にも今度行ってみたいものである。