前回記事において、
「次こそは限定にありつきたい」
と述べていたのだが、
実はある意味、嘘である。
たしかに、その12月1月の限定にはありつけなかったのであるが、
実は、超ラッキーなことに別の限定メニューにありつけていた。
その「別の限定」があまりに美味しかったため、
単独記事にしたいと思い、一回区切らせてもらった次第である。
その日は、限定が売り切れていたので、同行者とともにレギュラーメニューを頼んで、普通に待っていた。
その時、お店の奥の方で宴会が行われており、何やら創作メニュー的なもので盛り上がっていた。
少し気になったので、店長さんにその宴会や限定麺のことを色々と聞いていたら、
なんと宴会の余り材料で特別に一杯だけ限定麺を作ってくれるとのこと。
しかも、12月1月の限定麺ではなくて、この日だけの特別な一杯であるらしい。
なんという僥倖!
それに、口に合わなかったら…頼まなくてもいいですということで、味見をさせていただけて、その上で正式に注文させてくれるという素晴らしいサービス。
その味見の一口のあまりの美味しさと、そのサービスの感動のあまり、同行者とふたりでその1杯を注文して、分け合うことに決定した。
自分たちがお店に入っていったのはその宴会の後半というタイミングであったらしく、1杯分材料が余ったのも偶然だったようで、本当に運が良かったなあと思う。
まさに1杯限定の二度と食べられないかもしれない一杯がこちら。
金目鯛のヴァンブラン
もはや完全にフレンチである。
ヴァン=ワイン
ブラン=白
ということで、金目鯛を白ワインで煮詰めて凝縮させたソースであるとのこと。
店長さん曰く、
「結婚式の料理でよく出るやつですよ」
とのことだったが、そんなことはない。
こんなクオリティの高いフレンチ、結婚式でもなかなか出ませんよ。
非常にクリーミーで濃厚なソースには金目鯛の旨味が凝縮されていて、香りも良い。
味見の段階から感動していたが、ちゃんと口いっぱいに頬張ってみると、もう至福のひと時である。
そこにタリアテッレのパスタに近い平打ち麺が濃厚ソースに絡む絡む。
付け合わせで乗っていたエビもソースをたっぷり絡ませて頂く。合わないはずがない。
レギュラーメニューをふつうに一杯完食していたにもかかわらず、未体験の美味しさに、あっという間に無くなってしまった。
実をいうと、生クリームが入っているので、本当は食べてはいけないメニューだったのだが、翌日が仕事休みだったということもあり、思い切って食べてしまった。
案の定、翌日少し体調を崩したが、でも全く後悔はない。
いやー、これだけのクオリティのものがこの日限りとはもったいない。
いつの日か、月替わりの限定麺のどこかで、また出してほしいなーと期待して待つばかりである。
ということで、この日限りかもしれない特別な一杯にありつけたという、非常にラッキーな一日であった。