前回に引き続き、甲子園観戦で大阪へ行った際に訪れたお店。
大阪名物といえば粉ものだが、さすがにそろそろ飽きてきたので、
他に何かないかなーと探していた時に思いついたのが「やきとん」。
「やきとん」自体は別に大阪名物というわけではないかもしれないが、
東京ではやきとんの専門店をあまり見かけないので、いい機会だと思って入ってみた。
この「たゆたゆ」さんは、北新地周辺に何店舗かあるお店で、
どの店舗も食べログの評判が良く、大阪在住の友人からも紹介されたので今回行ってみることにした。
結果、大正解。
以下、美味しかったメニューを列挙していく。
お通し
もうね、水ナスから最高なんですよ。
米味噌も美味しいし。
この時点で、この店に来て正解だと確信した。
クリームチーズの醤油漬け
居酒屋の定番メニューではあるが、付け合わせに韓国のりがついてくるという名采配。
これまで食べたことの無い組み合わせで会ったが、相性抜群である。
もつ煮込み
こちらも定番メニューなわけだが、「もつ」にこだわっているだけあって、とにかく美味しい。
甘めの味噌が特徴的なスープも絶品で、あっという間に飲み干してしまったのを覚えている。
お酒との相性も言わずもがな抜群である。
刺身風5種盛り
豚肉なので、厳密にいえば生食は禁止である。
こちらは低温調理されて「刺身風」に盛り付けられた品々である。
左から、「タン」「はらみ」「コブクロ」「ガツ」「ハツ」
コブクロは辛かったので食べなかったが、
他はやや燻製っぽい感じの上品な味付けで美味しい。
低温調理の豚肉は、ラーメン屋のチャーシューで食べ慣れていたが、
ホルモン系は初めてだったので、新鮮に感じた。
とくに美味しかったのは「タン」かなー。
やきとん(とんトロ、タン)
とんトロは普段食べないので久しぶりに食べたが、脂身が甘くてすぐ溶けるのは素晴らしかった。
タンはしっかり焼かれているのに柔らかくて肉厚で素晴らしい。
やきとん(がつ、のどぶえ)
「がつ」は胃袋。鶏の砂肝のようになかなか噛み応えがあるのだが、噛めば噛むほどに旨味が出てくる。やきとん以外ではなかなか食べることがない部位であり、食べたのはたぶん初めてだと思う。
「のどぶえ」は喉の上軟骨。1頭からわずかにしか取れないらしい。軟骨ということでそのこりこりした食感が特徴的。鶏の軟骨とはちがい、肉もそれなりについていて旨味もあるので、食べごたえも十分。
やきとん(ちちかぶ、ハツ)
「ちちかぶ」はその名のとおり、乳房。メスの豚には14個ついているらしい。脂っぽさは少ないが柔らかくて、味もすっきりしている。ホルモン系の中ではなかなか食べやすい部類に入ると思う。
「ハツ」は心臓。脂肪分はほぼ無く、ほぼ筋肉だけの部位。心筋は常に動いている筋肉である血流が安定していることもあって、肉質も均質的であり、ムラが無く美味しい。赤身好きにはたまらないだろう。
※個人的に学生時代に研究のために豚の心臓を扱った経験があるので、いまこうやって美味しい美味しいと食べているのは若干複雑な心境である。
やきとん(マルチョウ)
「マルチョウ」は小腸。脂が多いので、普段は避けているが、やはりホルモンの王道だけあって、脂がとにかく美味しい。人間の小腸まわりにもこんなに脂がついているのだろうかと思うとぞっとする。内臓脂肪を気にしなければ。
やきとん(つくね)
このつくねは隣の人が頼んでいて思わず頼んでしまった一品。
軟骨混じりでこりこりした食感もありつつ、肉はしっかりジューシー。
タレと卵黄との相性もよく、一口目の幸せ感たるやすさまじいものがある。
しょうゆバターごはん
「こんなの、頼むにきまってるじゃん。」と言いたくなるような反則メニュー。
バター、醤油、鰹節、きざみのり。この組み合わせでまずくなるはずがない。
昔からバター醤油ご飯が大好きで、よく食べていた頃を懐かしみながら最高の〆となった。
ということで、
本格的な「やきとん」専門店に行ったのは今回が初めてだったが、やきとりに負けず劣らずやきとんならではの魅力を知ることができた。
東京でも美味しい店があったら行ってみたいと思う。
また、第353回から数回にわたり、大阪編であったが、今回がラスト。
今回行きそびれたお店も多々あるので、次回以降訪問した際にチャンスがあれば行ってみたい。