腸壁を削って美味い物を食す

元潰瘍性大腸炎(軽症)患者であった筆者(現在は完治済)が、症状が再燃するリスクを覚悟してでも食べたいと思うほど美味しかった逸品(主に麺類)を紹介していくブログです。不定期更新ですが、地道に書き進めていきます。よろしくおねがいします。

321. 潮そば@潮くろ㐂(秋葉原):レンゲが止まらない!見た目も鮮やかな貝出汁の一杯!

金曜日の紫くろ㐂(鴨)が閉店して、新しくできたのが、この潮くろ㐂。

 

テーマはすばり「貝出汁」である。

その時期の旬な数種類の貝からとるスープのラーメンやつけ麺を味わうことができる。

メニューとしてはメインの「潮そば」と「牡蛎味噌スパイスそば」と「つけそば」の3種類。

つけそばはメインとなる貝によって季節ごとにかわるとのこと。

今回はメインの潮そばを食べてみることにした。

 

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特製塩そば(手もみ麺) 1000円

 

見た目にも色鮮やかで豪華な一杯である。

 

まず、スープは優しい薄味の淡麗系なのだが、しっかり貝出汁も感じられるし、昆布のうまみも効いているので、飲んでいて全く飽きがこない。

ポイントは塩だれらしく、お店側の解説によると、5種類の塩を使用しており、海・山・湖と、塩の種類を全て使用して、旨味、苦味、塩味それぞれの特長を生かしてブレンドしているとのこと。

最終的にレンゲがとまらなくなって最後の一滴まで飲んでしまう極上のスープであった。

その極上スープに合わせる麺は、絹ごし細麺と手もみ麺の2種類から選ぶことができるが、今回は手もみ麺を選択した。

なお、お店側の解説によると、

絹ごし細麺は「もち姫」「チクゴイズミ」「ミナミノカオリ」の3種の小麦粉をブレンドした、なめらかな絹のようなのど越しの麺、

手もみ麺は「あやひかり」「ハナマンテン」という2種の小麦粉をブレンドした、ぷるぷる食感で、しっかりした噛み応えのある麺とのこと。

実際に食べた手もみ麺は、たしかに噛み応えがあり、太さがほどよく変わって歯ごたえの違いを楽しむことができるため、細麺より良いかもしれない。

 

続いて多彩な具を紹介していく。

まず、この日のメインの貝は「アカザラガイ」。

大きさはホタテよりも小さいが、食べた感じはハマグリに近い。

それでもハマグリやホタテよりジューシーでかつ旨味も強くて、非常に美味しかった。

 

また、チャーシューが素晴らしい。

薄ピンク色なので、低温調理チャーシューなのは見た目からも明らかなのだが、食べてみるとハーブの爽やかな香りがして、塩スープとベストマッチなのである。

実はこのチャーシュー、塩・にんにく・数種のハーブでマリネされてから、低温調理しているとのことで、その爽やかな香りはそのマリネによるものであった。

また、そのチャーシューの下にある九条ネギがいい仕事をしており、チャーシューとネギと麺とスープを一緒に食べると、もうこの上ない幸福感に包まれるのは間違いない。

 

続いては、浅蜊と玉ねぎの真薯揚げ。

白身魚のすり身をベースに浅蜊の身もたくさん入った一品で、高級料亭で出された一品と言われても疑いようがない。

 

2つ入っているホタテの雲吞も、中に入っているホタテのすり身はフワフワな食感で、外側の雲吞はとろけんばかりの柔らかさ。味付けも濃すぎないのでスープともよく合っていた。

 

トマトと玉ねぎのマリネは、その独特の酸味でスープや麺と一緒に食べると一気に爽やかになる。混ぜずにとっておけば、途中で味変えのアクセントとしても使えるので、最後まで飽きずに楽しめる。

 

また、メンマも普通の塩ラーメンに入っているものとは異なり、塩漬けの穂先メンマを塩抜きしたあとに、鰹だしで炊き上げているとのこと。一般的なメンマのようなしょっぱさは全くなく、スープにマッチしていたのはそのような下処理があってこそだったのかというのを後々知って感動を覚えた。

 

ということで、最近はやっている貝出汁のラーメンをくろ㐂さんがやったらどうなるのか気になってはいたが、予想に反せず、いつもの通り素晴らしい一杯であった。

金曜日しか営業していないので、有給休暇を取るか、定時退社しなければ、とても食べに来ることができないのが残念なところ。 

それでも、この一杯と、そしてまだ味わっていないあと2つのメニューのためならば、金曜日に定時退社できるようにがんばろうと心に決めたのであった。