代走のスペシャリストとして長年にわたり活躍されてきた元巨人の鈴木尚広選手。
その活躍の裏に積み重ねていた数々の極意が、先日のGet Sportsでついに公開された。
鈍足の自分には無縁だと思っていたけど、速さだけが全てじゃ無く、技術を積み重ねれば盗塁はできるのかもしれない。
そう思わされるくらい興味深い内容だったので、所感とともにまとめる。
2週にわたって放送された「盗塁の極意」であるが、
まず、技術的な部分をまとめると以下の4点となる。
リード:基準を作れ
構え:見過ぎるな
スタート:一瞬「抜け」
スライディング:印象付けろ
1)リードの極意
自分のセーフティリードを知る
→帰塁できるリード幅を探る
→意識の軸を持つ(盗塁50:帰塁50など)
↓
最大限のリード幅が作り出せる
これは経験あるのみという感じ。
選手によって差があるようなので、これがいいという自分のやり方を見つけていくしかないようである。
ちなみに、日ハム西川は7:3で盗塁。中日荒木は1:9で帰塁とのこと。
2)構えの極意
ピッチャーを凝視しない。
→景色を俯瞰で見る
→前体重を避ける
→身体が固まらずリラックス状態に
↓
スムーズにスタートできる構えに。
ということらしい。
実際にスタートするのは横の動きなので、ピッチャーを見ながらではつま先に体重がかかってしまう。
走りたいという意識が強すぎると筋肉が固まって緊張状態となり、動きを邪魔する。
固まらないようにするために景色を俯瞰して見る。
それはピッチャーも同じで工藤さんも実践していたそう。
自分をコントロールする技術が重要。
3)スタートの極意
反力を得る
→一歩目の距離を稼げる
→横向きの姿勢をキープ
↓
反力を活かしたスタートがきれる
とのこと。
一瞬力を抜くことによって生まれる「反力」を利用して加速。
頭の重みを利用してスタートを切る。
これで一歩目が全然違うらしい。
「お腹を見せたら負け」というのはバッターもピッチャーもランナーも同じで、横向きでいかに進むかがポイント。
蹴る意識はジャマになる。
横から押されて勝手に身体が動くイメージ。
これをプレーしながら見つけたというのは凄すぎる。
4)スライディングの極意
速い!怖い!と思わせる
→蹴るように足を出す
→相手の近くで滑り込む
↓
スタートのミスをカバーできる。
らしい。
審判やセカンドショートへの印象づけということらしいけど、これはちょっと草野球では実践できそうに無い。
ただ、ギリギリまで走るというのは、地面との接触面積を減らすという意味では良いかもしれない。
でも勢いを殺さずに走ってベースおよび野手に激突するような形になるため、怪我はしないように気をつけたい。
技術編は以上であった。
駆け引きの極意については、後編でまとめることとする。